お祭りのあとをどう引き継ぎ、そっからなにが始まっていくかが大事
──さて、予想コーナーに入らせていただきます。まずは決勝戦のカードからですが、準備はよろしいでしょうか。
「準備はしてきたんですけど、これは難しいって! まずフランスとアルゼンチンは(決勝トーナメントの)1回戦で当たるかもしれないんですよね。A組とF組ですか。こっから上がってくる1チームがまず来ると思うんですけど、僕が観たいのはアルゼンチン。クレスポが好きなんです。で、南米対……日本ならいいんだけど、やっぱりヨーロッパ。となると、ポルトガルかなぁ。オランダがいちばん好きだったんだけど来なかったんで。攻撃的なガチンコを観たいなぁって思いますから」
──注目したい選手はどうですか。
「ベッカムの右足、オーウェンの切れ込み、フィーゴ、ルイ・コスタ、クレスポもそうだし、いっぱいいるなぁ。誰が活躍するかは大会が始まらないと分からないですもんね。いままでの歴史的に見ても。難しいなぁ。日本人選手でもいいんですか?」
──もちろんです!
「じゃあいちばん好きな柳沢(敦)選手。自分のポジション的にも好きだし、プレースタイルも好きなんで。いつもちょっと一歩引いた姿があったじゃないですか。それがイタリア戦のゴールもそうだけど、前に行こうというのが出てきてて、かなり期待できますよね。富山一高時代から応援してますよ。ミーハーだから一緒に写真を撮ってもらったこともありますし、もらったユニホームは玄関に飾ってあるし。アッチャンで行かせてもらいます(笑)」
──さて、日本代表。はたしてどこまで勝ち上がれるでしょうか。
「難しいの来た。いろいろ言われてると思うんですけど、みなさんと一緒ですよ。決勝トーナメント行かないでどうするぞ、と。それくらいの気持ちで行かないと。予選は突破しましょうよ、で、1回戦でブラジルとやりましょうよ、勝っちゃいましょうよ、っていうくらいの気持ちですよ。小さい波はいいから大きい波を見たい。この波待ってた、ってのを。そこまで行けば、もう、ねぇ」
──いよいよカウントダウンの時期に入ってきましたが、大杉さんは日韓ワールドカップになにを期待しますか?
「これは大変なお祭り。祭りは大いに楽しみましょう。そして、お祭りのあとをどう引き継いでいくかが大事で、そっからなにが始まっていくかが大事ですよね。日常の会話のなかで普通にサッカーの話ができるような状況になってほしい。たとえばたくさん作ったスタジアムのサブグラウンドでもいいから、市民が使える芝生のコートを作ってほしい。そういった流れができてほしいですよね。
きっかけはにわかでもミーハーでもなんでもいいから、いまは興味のないみなさんにとっても、サッカーが好きになるとかボールを蹴ってみようとか、生活のなかの一部みたいになっていけばいいなと思うんです。日本代表は! みたいなテンションから入っていくのもいいんだけど、もっと普通の、特別じゃないシンプルなところで、サッカーを受け入れていってもらえればと。ホント、楽しみでしょうがないですよ」
<了>
取材・文●川原崇(週刊サッカーダイジェスト編集部/当時)
「準備はしてきたんですけど、これは難しいって! まずフランスとアルゼンチンは(決勝トーナメントの)1回戦で当たるかもしれないんですよね。A組とF組ですか。こっから上がってくる1チームがまず来ると思うんですけど、僕が観たいのはアルゼンチン。クレスポが好きなんです。で、南米対……日本ならいいんだけど、やっぱりヨーロッパ。となると、ポルトガルかなぁ。オランダがいちばん好きだったんだけど来なかったんで。攻撃的なガチンコを観たいなぁって思いますから」
──注目したい選手はどうですか。
「ベッカムの右足、オーウェンの切れ込み、フィーゴ、ルイ・コスタ、クレスポもそうだし、いっぱいいるなぁ。誰が活躍するかは大会が始まらないと分からないですもんね。いままでの歴史的に見ても。難しいなぁ。日本人選手でもいいんですか?」
──もちろんです!
「じゃあいちばん好きな柳沢(敦)選手。自分のポジション的にも好きだし、プレースタイルも好きなんで。いつもちょっと一歩引いた姿があったじゃないですか。それがイタリア戦のゴールもそうだけど、前に行こうというのが出てきてて、かなり期待できますよね。富山一高時代から応援してますよ。ミーハーだから一緒に写真を撮ってもらったこともありますし、もらったユニホームは玄関に飾ってあるし。アッチャンで行かせてもらいます(笑)」
──さて、日本代表。はたしてどこまで勝ち上がれるでしょうか。
「難しいの来た。いろいろ言われてると思うんですけど、みなさんと一緒ですよ。決勝トーナメント行かないでどうするぞ、と。それくらいの気持ちで行かないと。予選は突破しましょうよ、で、1回戦でブラジルとやりましょうよ、勝っちゃいましょうよ、っていうくらいの気持ちですよ。小さい波はいいから大きい波を見たい。この波待ってた、ってのを。そこまで行けば、もう、ねぇ」
──いよいよカウントダウンの時期に入ってきましたが、大杉さんは日韓ワールドカップになにを期待しますか?
「これは大変なお祭り。祭りは大いに楽しみましょう。そして、お祭りのあとをどう引き継いでいくかが大事で、そっからなにが始まっていくかが大事ですよね。日常の会話のなかで普通にサッカーの話ができるような状況になってほしい。たとえばたくさん作ったスタジアムのサブグラウンドでもいいから、市民が使える芝生のコートを作ってほしい。そういった流れができてほしいですよね。
きっかけはにわかでもミーハーでもなんでもいいから、いまは興味のないみなさんにとっても、サッカーが好きになるとかボールを蹴ってみようとか、生活のなかの一部みたいになっていけばいいなと思うんです。日本代表は! みたいなテンションから入っていくのもいいんだけど、もっと普通の、特別じゃないシンプルなところで、サッカーを受け入れていってもらえればと。ホント、楽しみでしょうがないですよ」
<了>
取材・文●川原崇(週刊サッカーダイジェスト編集部/当時)