【現役の眼】元日本代表MF、橋本英郎が考える「高体連とクラブユースの是々非々」

カテゴリ:Jリーグ

橋本英郎

2017年10月30日

高校の部活動ならではの環境から、ビッグタレントが出てきてほしい

ヴィッセル神戸への入団が決まった青森山田高の郷家友太(10番)。彼はベガルタ仙台Jrユースから高体連に入り、才能を開花させた。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 個々の能力引き上げにおいては、やはりクラブユースのほうが秀でていると思います。一貫した基準に基づき、ポイントを押さえた指導を心得ています。高校サッカー界にも特別な指導者はこの能力を持っていると思いますが、学校の数が多いぶん、限られてきてしまいます。
 
 以前に比べ高体連に流入していた良い人材もクラブチームに流れやすくなり、現在はクラブ育ちの選手が年代別代表にも数多く選ばれるようになってきています。
 
 ただ、個人的にはそれはそれで味気ないと感じています。システマチックに鍛えられるクラブ育ちとは異なる個性溢れる選手、下手くそだけど点だけはバンバン取る選手や飛びっきりの一芸に秀でた選手など、高校の部活動ならではの環境から、そんなビッグタレントが出てくること、増えてくることを切に願っています。
 
 日本には日本ならではの進化の過程があったわけで、大事にすべきところは大事にしなければならない。あらためてそう感じています。
 
<了>
 
橋本英郎

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PROFILE
はしもと・ひでお/19795月21日生まれ、大阪府大阪市出身。ガンバ大阪の下部組織で才能を育まれ、1998年にトップ昇格。練習生からプロ契約を勝ち取り、やがて不動のボランチとして君臨し、J1初制覇やアジア制覇など西野朗体制下の黄金期を支えた。府内屈指の進学校・天王寺高校から大阪市立大学に一般入試で合格し、卒業した秀才。G大阪を2011年に退団したのちは、ヴィッセル神戸、セレッソ大阪、長野パルセイロでプレーし、今季から東京ヴェルディに籍を置く。日本代表はイビチャ・オシム政権下で重宝され、国際Aマッチ・15試合に出場した。現在はJリーガーとして奮闘する傍ら、サッカースクールの主宰やヨガチャリティー開催など幅広く活動中。Jリーグ通算/433試合・21得点(うちJ1は339試合・19得点/2017年10月30日現在)。173センチ・68キロ。血液型O型。
公式ブログ=http://pakila.jp/hashimoto/
ベンヌ=http://bennu.co.jp/
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