「ドンナルンマ騒動」の各々の思惑と誤算…“ライオラ切り”はなぜ不可能か?

カテゴリ:メガクラブ

片野道郎

2017年07月14日

ドンナルンマにとって現在のミランの位置づけは…。

ミーノの従兄弟エンツォ(右)は、ドンナルンマ(左)のキャリアを全面サポートしてきた。簡単に切れる関係ではない。

画像を見る

 ドンナルンマにとって目指すべきキャリアは、マドリー、バルセロナ、マンチェスター・U、バイエルンといった「これ以上は上がない」メガクラブでゴールを守り、CLのタイトルを勝ち取って世界ナンバー1GKの称号を手に入れることだろう。
 
 確かなのは、現在はもちろん数年後に想定される未来も含めて、ミランが「これ以上は上がない」レベルのクラブに戻れる可能性は極めて低いということ。だとすれば、早ければ1年後、そうでなくとも2年後には、ステップアップの時期がやって来る。
 
 つまりドンナルンマのキャリアにとってミランは、ノイアーにとってのシャルケ、ブッフォンにとってのパルマのような位置づけになる可能性が高いということだ。
 
「シャルケやパルマとミランを一緒にするな」という声が聞こえてきそうだが、現在のミランが抱える不透明感は、派手な(しかしきわめてリスクの大きい)メルカートを通じて首脳陣がばらまこうとしている薔薇色の未来像とは、まったく異なるものだ。
 
 アルベルト・ザッケローニ、クラウディオ・ラニエリといったベテラン監督が、「ライオラの振る舞いはカネのためではなく、ミランの未来が信頼できるものではないからだ」とコメントしていたのは実に示唆的だ。
 
 そのミランは、何とかドンナルンマの繋ぎ止めには成功して面目を保ったものの、そのために大きな犠牲を払っただけでなく、1年後、2年後に「逃げられる」可能性に十分な歯止めをかけられなかったという点で、損得差し引きゼロというところか。いずれにしても、すべてはこれからの1年にかかっている。
 
文:片野道郎
 
【関連記事】
ミランが凄い! ボヌッチ&ビグリアのダブル獲得で合意!
「ミランで幸せ。心から謝罪します」ドンナルンマが騒動を平謝り
超セクシーな彼女、「ミラン」なのにインテル移籍…シュクリニアルが話題!
小野伸二が語る"クボ・タケフサ"の才能。「当時の僕と比べたら…」
日本サッカーを彩る「美女サポーター」たちを一挙に紹介!

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ