「ドンナルンマ騒動」の各々の思惑と誤算…“ライオラ切り”はなぜ不可能か?

カテゴリ:メガクラブ

片野道郎

2017年07月14日

年俸は18歳にしてセリエAで4番目…。

兄アントニオは弟ジージョのおかげで古巣復帰を勝ち取った。写真はミランの公式ツイッターより

画像を見る

 ちなみに、600万ユーロという年俸は、ゴンサロ・イグアイン(750万ユーロ)、パウロ・ディバラ(700万ユーロ)、そして7月12日にユベントス入りが決まったドグラス・コスタ(650万ユーロ)に続く、セリエAで4番目の数字。ジャンルイジ・ブッフォンがキャリアの中で最も年俸が高かった時期(2009年から2013年まで)にもらっていたのと同じ金額である。
 
 欧州中を見渡してもGKでドンナルンマよりサラリーが高いのは、マヌエル・ノイアー(バイエルン)とダビド・デ・ヘア(マンチェスター・U)だけだ。
 
 契約延長前のドンナルンマの年俸は、チーム最低額の16万ユーロ(約2048万円)。月給に換算すると日本円で170万円ほどだった。これがサインひとつで一夜にして約38倍、月給6400万円にも増えた計算だ。
 
 400万ユーロと600万ユーロ、どちらも我々一般人としてはスケールアウトした金額であることに変わりはない。しかし、ドンナルンマ家の立場からすれば、このドタバタの結果として年俸が50%アップし、さらに兄アントニオのキャリアも安定したのであれば、このくらいの犠牲は受け入れられる範囲、ということなのかもしれない。
 
 もちろん、同じミランに残るのであれば、禍根を残すことなく最初のオファーを受け入れていれば、誰もがハッピーになれたはずなのに、という意見にも一理あることは間違いない。筆者も個人的にはそう思う。
 
 実際、ドンナルンマがピッチに戻ってきた時、ライオラとの絶縁を関係修復の絶対条件として突きつけてきたゴール裏のウルトラス連合が、どんな振る舞いを取るかはわからない。あのパオロ・マルディーニに対してすらも、応援ボイコットを非難されたことを根に持って引退までブーイングの口笛を浴びせつづけたような連中のこと、そう簡単に「裏切り」を許すことはないだろう。キャンプ、そしてプレシーズンマッチが見物である。
 
【関連記事】
ミランが凄い! ボヌッチ&ビグリアのダブル獲得で合意!
「ミランで幸せ。心から謝罪します」ドンナルンマが騒動を平謝り
超セクシーな彼女、「ミラン」なのにインテル移籍…シュクリニアルが話題!
小野伸二が語る"クボ・タケフサ"の才能。「当時の僕と比べたら…」
日本サッカーを彩る「美女サポーター」たちを一挙に紹介!

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ