【浦和│ステージ無敗優勝の舞台裏】重みと価値ある17試合目の「1勝」

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2015年06月28日

「まだまだ記録を伸ばせる。狙えるタイトルは、すべて獲りたい」。

スロベニア代表FWズラタンは「まだまだ、このチームは強くなれる」と語る。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 ひとつ不安が消えれば、また新たな不安が芽生える。それは子を思う親の気持ちとも相通じるところがある。
 
 もちろん、ペトロヴィッチ監督の下で戦う選手たちはこの17試合目の「1勝」で、一段とミシャスタイルの戦いに自信を深めた。
 
 興梠は言う。
 
「(無敗でのステージ優勝に)歴史に名を刻めたのは嬉しいけれど、まだまだ記録を伸ばせる。これからはナビスコカップも、天皇杯の試合も加わってくる。狙えるタイトルは、すべて獲りたい」
 
 また、大宮時代にJリーグ記録の21試合連続無敗記録を作っているズラタンは、次のような興味深いことを話していた。
 
「大宮のその記録を作っていた時期は、チーム状況から考えて(J1残留争いをしていた)、誰もが予期していなかっただろうし、驚きのほうが大きかったはずだ。でも、今の浦和は状況がまったく異なる。もともとのチーム力から考えて、17試合負けなしだからと言って、決して不思議な成績ではない。もちろんJリーグは実力が拮抗しているだけにひとつ勝つことも大変ではあるけど、きっと、まだまだこの記録を伸ばせるはずだ」
 
 このスロベニア代表FWも、足首の怪我が癒えて、神戸戦から戦列に復帰した。興梠や武藤の活躍は、同じストライカーとして大きな刺激を受けている。チーム内の厳しい競争があるからこそ、あるひとつの確信を得ている。
 
「もっともっと、このチームは強くなっていけるさ」
 
 そして主将の阿部は新潟戦後のセレモニーで、サポーターに向けて「まだまだ戦いは続きます。これからも全力で、ともに戦い、進んでいきましょう!」と訴えた。
 
 年間王者への行程は、道半ばである。ペトロヴィッチ監督を中心とした“レッズファミリー”の挑戦の旅路は続く。
 

最後は勝利の凱歌『We are Diamonds』を12年最終節以来、スタッフを交えて歌った。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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