容赦なく襲い掛かる「バイエルン・ミュンヘン流」で追加点を狙いに行く。

2年連続チーム最多得点の興梠が本領発揮へ――。武藤に続くチーム2位の7点までゴール数を伸ばした。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

「気持ちの強い選手のところにボールはこぼれて来る」。その言葉どおりと言える2点を武藤は決めた。写真:サッカーダイジェスト
「浮かれているような選手はひとりもいない。あくまで僕らが目指しているのは、年間(勝点1位と年間王者)のところ。第1ステージ優勝を決めた直後とあって、チームの真価が問われ、負けるわけにはいかなかった」
6月27日午後7時、今節最多となる4万3606人が見守るなか、新潟戦が始まる。試合序盤、浦和はR・シルバのスピードを活かした攻撃に圧され、シュート数でも上回られる。久々の先発起用となった田中の古巣相手に気を吐くプレーにも手を焼いた。
それでも16分に山崎が無人のゴールへのシュートを外したあたりから、徐々に浦和に流れが傾き出す。「相手は浦和に強い気持ちで、非常にハードなプレッシャーをかけてくるが、時間の経過とともに緩んでくるはずだった」とペトロヴィッチ監督が予測していたとおりの展開になっていく。
案の定、20分、梅崎がペナルティエリア内にドリブルで切れ込むと、コルテースに後方から足をかけられてPKを獲得。真っ先にボールを持った興梠が、梅崎と阿部(本来のキッカー)に確認を取って、このシュートを沈めて先制に成功する。
耐えながらチャンスを待つ、という今ステージの必勝パターンに持ち込んだ。
しかも、負ければ最下位再転落の可能性もあった新潟は、この1点で目に見えるぐらい明らかに士気がガタ落ちした。攻めるのか、守るのか、チーム全体の意思統一を欠き、1対1の局面でも怯えたように必ず一歩後手を踏んでしまう。
そんな隙を今季の浦和は逃さない。弱みを少しでも見せた相手には容赦なく襲い掛かるという「バイエルン・ミュンヘン流」で、追加点を狙いに行く。
この日の浦和は、柏木、興梠、武藤にボールが収まると、面白いように多彩な攻撃を繰り広げた。
2点目は、柏木の縦パスを起点に、武藤が落としたボールを阿部が左足で強振。バーから跳ね返ってきたところを、武藤が押し込んで決まった。3点目は、武藤のパスに抜け出た興梠のシュートが左右に二度ポストに当たって戻ってきたところを、再び武藤が流し込む。
「気持ちの強い選手のところにボールがこぼれて来ると信じている」と、武藤がこの2点でチーム最多となる通算8点目まで伸ばした(前半戦のみで、仙台時代の4年間通算の6ゴールを超えた)。
そして圧巻は57分の4点目だ。柏木のシュート性の鋭いパスを、興梠が足に吸い付くようなトラップでコントロール。GK守田の動きを見切って、シュートをゴール隅へ冷静に流し込んでみせたのだ。
興梠は会心のゴールを笑顔で振り返った。
6月27日午後7時、今節最多となる4万3606人が見守るなか、新潟戦が始まる。試合序盤、浦和はR・シルバのスピードを活かした攻撃に圧され、シュート数でも上回られる。久々の先発起用となった田中の古巣相手に気を吐くプレーにも手を焼いた。
それでも16分に山崎が無人のゴールへのシュートを外したあたりから、徐々に浦和に流れが傾き出す。「相手は浦和に強い気持ちで、非常にハードなプレッシャーをかけてくるが、時間の経過とともに緩んでくるはずだった」とペトロヴィッチ監督が予測していたとおりの展開になっていく。
案の定、20分、梅崎がペナルティエリア内にドリブルで切れ込むと、コルテースに後方から足をかけられてPKを獲得。真っ先にボールを持った興梠が、梅崎と阿部(本来のキッカー)に確認を取って、このシュートを沈めて先制に成功する。
耐えながらチャンスを待つ、という今ステージの必勝パターンに持ち込んだ。
しかも、負ければ最下位再転落の可能性もあった新潟は、この1点で目に見えるぐらい明らかに士気がガタ落ちした。攻めるのか、守るのか、チーム全体の意思統一を欠き、1対1の局面でも怯えたように必ず一歩後手を踏んでしまう。
そんな隙を今季の浦和は逃さない。弱みを少しでも見せた相手には容赦なく襲い掛かるという「バイエルン・ミュンヘン流」で、追加点を狙いに行く。
この日の浦和は、柏木、興梠、武藤にボールが収まると、面白いように多彩な攻撃を繰り広げた。
2点目は、柏木の縦パスを起点に、武藤が落としたボールを阿部が左足で強振。バーから跳ね返ってきたところを、武藤が押し込んで決まった。3点目は、武藤のパスに抜け出た興梠のシュートが左右に二度ポストに当たって戻ってきたところを、再び武藤が流し込む。
「気持ちの強い選手のところにボールがこぼれて来ると信じている」と、武藤がこの2点でチーム最多となる通算8点目まで伸ばした(前半戦のみで、仙台時代の4年間通算の6ゴールを超えた)。
そして圧巻は57分の4点目だ。柏木のシュート性の鋭いパスを、興梠が足に吸い付くようなトラップでコントロール。GK守田の動きを見切って、シュートをゴール隅へ冷静に流し込んでみせたのだ。
興梠は会心のゴールを笑顔で振り返った。