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角田涼太朗はなぜ卒業前に筑波大蹴球部を辞めてマリノス入りを実現できたのか? 室屋成、上田綺世にも共通するのは…

カテゴリ:大学

安藤隆人

2021年08月01日

「大学に来る以上は、大学生としての本分があります。そこは忘れてほしくない」

U-24日本代表メンバーとして東京五輪でも躍動する上田。彼もまた大学生活では文武両道を両立した。写真:安藤隆人

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 角田の横浜F・マリノス入りと蹴球部の退部を部員に伝えた時、ほとんどが喜び、中には「壮行会を開きたいんですが、どうですか?」とBチームやCチームの4年生が小井土監督に提案してきたほど、彼は周りから理解されていた。

 壮行会はこのご治世のため、やむなくNOを出したが、その分、選手たちが角田への感謝と激励を込めた動画を作り、SNS上でアップするなど、温かい応援の輪が広がった。

「よく『高卒でプロになれなかったから、大学で巻き返してプロになりたい』という選手は多いですが、もしサッカーだけで考えたら海外のプロにチャレンジしたり、アマチュアチームでサッカーに打ち込んでプロを目指す道もあると思う。大学に来る以上は、大学生としての本分があります。サッカー面でまだ完成していないフィジカル、インテリジェンス、技術を上げるにはいい場所だと思いますが、大学はそれだけじゃない。そこは忘れてほしくないし、角田はそれを深く理解していたからこそ、マリノスに行く時に『頑張れよ』の一言で十分でした」
 
 角田にまつわる小井土監督のメッセージは今、大学でサッカーに打ち込んでいる選手、ユース年代の選手にはぜひ耳を傾けてほしい。

 望んでいるものは何か? そのために具体的にどうアプローチをしているか。その道筋をちゃんと見えている人間には、それ相応のステージが用意されるし、室屋や上田のようにその後の人生もちゃんとステップアップを踏めている。角田もいずれはそうなるだろう。この事実を頭に入れて日々を過ごして欲しいと切に願う。

 最後に大学を卒業してからの上田の様子を語ってくれた長山監督の言葉でこのコラムを締めたい。

「綺世は自分が大学を途中で抜けることは特別なことということをわかっていた。プロに行ったからもう大学サッカーは終わりではなく、法政大のことを常に気にかけて、後輩にアドバイスをしたり、差し入れをしてくれたりしている。自分だけが良いではなく、みんなのおかげという感謝の気持ちを忘れなかったからこそ、今の活躍があると思います」

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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