角田涼太朗はなぜ卒業前に筑波大蹴球部を辞めてマリノス入りを実現できたのか? 室屋成、上田綺世にも共通するのは…

カテゴリ:大学

安藤隆人

2021年08月01日

「『大学を辞めてまで行ったの?』という声が多かったことに正直、戸惑いました」(筑波大・小井土監督)

筑波大に在籍しながら、横浜入りとなった角田。今夏から新天地での挑戦となる。写真:安藤隆人

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 異例の発表だった。2022年シーズンから横浜F・マリノスに加入内定していた筑波大4年生のDF角田涼太朗が、7月1日をもって筑波大蹴球部を辞めて横浜に加入するという発表がなされた。角田は筑波大自体をやめたわけではない。筑波大生としては籍を残しつつ、横浜で正式にプロサッカー選手となった。
 
 これまで明治大の室屋成、法政大の上田綺世が、大学3年が終了した段階で、それぞれFC東京、鹿島アントラーズ入りをしたことは記憶に新しい。2人とも大学自体は辞めておらず、サッカー部のみ辞めた形だ。

 室屋の場合はちょうど4年生となる年にリオデジャネイロ五輪があることと、室屋が全ての単位を取得していたことから、大学側がそのメンバー入りに近い存在だった室屋を特例でサッカー推薦でありながら部を途中で辞めてプロ入りすることを後押しした。

 上田の場合は大学3年で日本代表としてコパ・アメリカに出場したことと、3年の段階で単位を順調に取得し、卒業見込みが出てきたことが重なった。法政大・長山一也監督は「綺世はチームに対して真摯に向き合ってくれた。3年の段階で常にチームのためを思って行動をして、リーダーシップをとったり、後輩の面倒も積極的に見てくれた。個人のことだけではなく、チームのためを思った行動が見えたからこそ、大学サッカーで教えることはないなと僕も思ったし、仲間も全員そう思っていた」と語ったように、チームも大学側も快く上田を鹿島アントラーズに送り出した。

 その後、室屋も上田もきちんと4年で大学を卒業し、今、室屋はA代表に定着し、ドイツ・ブンデスリーガのハーノーファーでプレー。上田は鹿島で活躍し、U-24日本代表として現在、東京五輪を戦っている。

 それらを鑑みると、角田が大学卒業を待たずしてプロになることに何ら違和感はない。実力がある者がそれに見合った舞台に進んでいく。それはサッカー界としては望ましいこととも言えよう。

 だが、サッカーの実力さえあればみんなそうなるべきなのか。それに対し、角田を送り出す決断をした筑波大蹴球部の小井土正亮監督に話を聞くと、「涼太朗のマリノス入りが決まったあと、周りの人から『あと半年なのになぜOKをしたの?』とか、『大学を辞めてまで行ったの?』という声が多かったことに正直、戸惑いました。だからこそ、はっきりと言葉にして伝えないといけないと思ったんです」と前置きをした。
 
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