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角田涼太朗はなぜ卒業前に筑波大蹴球部を辞めてマリノス入りを実現できたのか? 室屋成、上田綺世にも共通するのは…

カテゴリ:大学

安藤隆人

2021年08月01日

3、4年からJリーグに出るためには「単位をきちんと取れていないと…」

日本代表の室屋も明治大サッカー部を途中退部し、FC東京に加入。その後の五輪メンバー入り、日本代表入りにもつなげた。写真:安藤隆人

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 まずこの流れに至るまでの1つのポイントは、角田が3年間で卒業に必要な単位をほぼ取得したことにある。高校時代、筑波大進学を決めた時に「もしかすると特別指定などで3、4年からJリーグに出られる可能性だってあると思います。そうなった時に単位をきちんと取れていないと、そういうチャンスを逃してしまうかもしれないので、1年から全部取るつもりでやります」と口にしていた。
 
 この言葉、実は高校時代の室屋も口にしていた言葉だった。青森山田高時代、彼のもとにはJ1のあるクラブから熱烈なラブコールが届いていた。だが、彼は「サッカー人生のその先のことも考えて、大学に行って勉強をしっかりやってからプロに行きたい」と明治大進学を決断。その際に「大学サッカーで1年から活躍をすれば、早い段階で特別指定などでJリーグの試合に出てプロの経験を積めると思うので、単位は3年のうちに全て取るつもりです」と言っていた。彼はそれを見事に有言実行したからこそ、前述したように特例が認められた。

 角田も有言実行をした。そして2週間の教育実習をきちんとこなして、教員免許取得の目処もたった。だからこそ、小井土監督は最後まで彼の意思を尊重した。

「もちろん戦力的には痛いけど、僕はその人間がきちんと自立していて、そのキャリアを考えた上でふさわしいと判断したら、快く送り出したいというスタンスを持っています。そこに止める理由はありませんが、ただ所属している部の仲間が応援していないのに、プロになって応援してもらえる選手にはなれない。普段から周りが『あいつなら大丈夫』『早く上のステージに行って活躍してほしい』と思える取り組みをピッチ内外、学校内でしているかどうかが重要なんです。角田が見せた姿勢は、まずは本人の意思が固いということがひとつで、もうひとつは大学進学も自分で考えて決断し、覚悟を持ってこれまで取り組んでくれた。今回も同じように自分で考えて決断し、覚悟がきちんと見えた。実力的にも、蹴球部での日頃の立ち振る舞いを見ても、僕も安心して送り出せる人間だったんです」
 
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