【連載・東京2020】神谷優太/前編「プロになるのは当然。その先を見据えていた」

カテゴリ:日本代表

サッカーダイジェスト編集部

2019年07月18日

練習から誰よりも点を取って実力を証明

東京Vユース時代からプロにはなれると思っていた。一方で、そのままトップチームに昇格しても大成しないかもしれないという不安も抱えていた。(C)SOCCER DIGEST

画像を見る

――途中で編入すると、周りの目も変わる。気にならなかった?
「僕ってあまり周りの目が気にならないんですよ。当時も自分が納得できれば、それで良いやって感じでした」
 
――チームを変えてまたアピールが始まる。そうした難しさがあったのでは?
「正直、青森山田にいっても実力的には間違いなく一番だと思っていました。ただ強気だったせいでチームメイトとギクシャクする部分はありましたね。まあ、きれい事かもしれないけど、そういうことがあったからこそ、仲間意識とかチームメイトへの感謝を学べたのかなと」
 
――ユースにいたままでは分からなかった部分かもしれないですね。
「Jのユースというのは、チームメイトみんながライバル。誰もがトップチームに上がろうと必死です。高校サッカーみたいに全員でひとつになる意識はそこまで強くなかったと思います。その点で僕は、青森山田に行って、チームの中心となってどう引っ張っていくかという意識が芽生えたのは大きかったです」
 
――もしかして、そういう協調性を学ぶつもりで青森山田に?
「いや、その気持ちはまったくなかったです。ただ青森山田に行って有名になって、選手権で活躍して、プロになって、ってトントンいけばいいかなと。とはいっても、なかなかそううまくはいかなくて……。でも寮生活だったこともあり、苦難をチームメイトと一緒に乗り越えていけた。そこで、かっこよく言えばチームメイトとの絆とか、そういうものって大切なんだなって感じられました」
 
――青森山田ではいきなり10番を背負いました。もしかしたらチームメイトからしたら面白くなかったかもしれませんが、チームにはすんなり溶け込めた?
「初めは僕が10番を背負うことに納得していない人もいたかもしれないけど、いつしか、みんながが『10番は優太だよな』って言ってくれていました。初めの練習から、誰よりも点を取って、実力の差を見せていましたから、徐々にチームメイトの見る目も変わってきたのかなと」
 
───◆───◆───
 
 小5で東京Vの下部組織に転入するなど、少年時代から“こう”と決めた時には、大胆なチャレンジにも臆さなかった。そうした豪快さが、今の強気な姿勢につながっているのだろう。
 
 7月25日にお届けする中編では、全国選手権常連の強豪校・青森山田高で得たかけがえのない経験、湘南入りの経緯を話してもらっている。

取材・文●広島由寛、多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
【関連記事】
【連載・東京2020】旗手怜央/前編「大学屈指のアタッカーはいかに育ったのか。名門”静学”を選んだ理由」
【連載・東京2020】遠藤渓太/前編「中学時代は『△』評価も、気がつけば“敵なし状態”に」
【連載・東京2020】岩崎悠人/前編「知られざる幼少期の物語。なぜ、一度離れた故郷に戻る道を選んだのか」
【新連載・東京2020】小川航基/前編「怪物FW誕生秘話。名門校で頭角を現わすまでの道程」
ガンバが誇る18歳、中村敬斗がオランダ移籍か。久保を筆頭に東京五輪世代が続々と欧州へ

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ