ネイマールをトップ下に抜擢! パリSGの「新チームアタック」を徹底分析

カテゴリ:ワールド

ロベルト・ロッシ

2018年11月05日

ヴェッラッティは新たなプレースタイルの確立も。

これまでのインサイドハーフではなく2MFの一角に入るヴェッラッティは、より組み立ての局面での貢献度が高まっている。写真:Getty Images

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 4-2-3-1の中盤でプレーするセントラルMFのペア、マルコ・ヴェッラッティとアドリアン・ラビオには、攻撃のビルドアップ、敵陣に進出しての崩しとフィニッシュへの参加、そして守備の局面における最終ラインのプロテクトまで、攻守両局面で多岐にわたる仕事を2人でバランス良く分担することが求められている。
 
 その中でヴェッラッティは、パートナーのラビオと比べるとよりゲームメーカー寄りのタイプで、攻撃の局面においては最終ラインからボールを引き出して中盤でポゼッションを確立し、そこから前線に質の高いパスを供給するレジスタ(司令塔)として機能する度合いがより高い。その分ラビオは攻撃の最終局面で前線に顔を出し、フィニッシュに厚みをもたらす役割をより多く担うという格好だ。
 
 ヴェッラッティにとっては、4-3-3のインサイドハーフと比べるとより高い頻度でビルドアップに関与する一方、敵陣に進出して崩しに絡む頻度は低くなっている。ただ、ラビオ、ネイマール、そしてボールサイドのSBと連携して繊細なタッチでリズム良くボールを動かし、敵の守備ラインをずらして前線へのパスコースを作り出す、そして状況に応じて逆サイドに大きなサイドチェンジを送り込むというレジスタ機能を効果的に果たすことで、昨シーズンまでよりもむしろ、攻撃の局面における貢献度は高まっていると言うことも可能だ。
 
 この小兵MFにとっては、視野の広さ、プレーの展開を読む戦術眼、精度の高い長短のパスワークという本来の持ち味をより積極的に活かして、新たなプレースタイルを確立するシーズンになるかもしれない。
 
分析:ロベルト・ロッシ
翻訳:片野道郎
 
●分析者プロフィール
ロベルト・ロッシ/1962年3月16日生まれのイタリア人監督。MFだった現役時代は、チェゼーナの育成部門でアリーゴ・サッキ(元イタリア代表監督)に、ヴェネツィアではアルベルト・ザッケローニ(元日本代表監督)に師事。99年に引退し、01~08年はラツィオやインテルなどでザッケローニのスタッフ(コーチ兼スカウト)を務める。その後は独り立ちして下部リーグの監督を歴任。16-17シーズンはスパルのU-19監督を務めた。現在はフリー。

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