西野ジャパンがロシアW杯で躍進できた“3つの理由”

カテゴリ:日本代表

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2018年07月06日

長友のピッチ内外における貢献は特筆に値

ロシア・ワールドカップでの長友の言動、プレーは実に印象深かった。写真:JMPA代表撮影(滝川敏之)

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 今大会の日本を語るうえでは、長友のピッチ内外における貢献も特筆に値した。チームの雰囲気が悪ければ金髪にして盛り上げ、スイス戦で低調だった本田に対して「もっとミスを減らしてもらわないと困る」と苦言を呈せば、スタメン情報漏洩については「この期間だけでいいから、僕たちに協力してください」と嘆願するなどして引っ張ってきた。
 
 プレーもさすがの安定感だった。コロンビア戦でファン・ギジェルモ・クアドラードを封じ込めると、続くセネガル戦では果敢なオーバーラップから乾の同点弾をアシスト。ポーランド戦やベルギー戦でも左サイドをアグレッシブに上下動し、“おっさんパワー”を見せつけた。
 
「ここ4、5年でフィジカルもメンタルも一番いいなって、ワールドカップで走力とか対人プレーも含めて負ける気はしなかった。ピッチ内ではミスもあって、改善しなきゃいけない部分もいっぱいあるけど、やれることはやったので悔いはないと言いたいですね」
 
 そんな長友を支えていたのは、「強い気持ち」だった。
 
「気合いでしかなかったです。誰よりも強い気持ちは持っていたし、仲間が苦しい時は助けようと思っていました。ピッチ内だけじゃなく、外でも。仲間のためならなんでもやろうと考えていました」
 
 こうした自己犠牲精神もまた、チームがひとつにまとまるうえで不可欠だった。メンバー発表当初は「年功序列ジャパン」などと批判される向きもあったが、長友や本田、長谷部など10年と14年の両大会を経験しているベテラン組が果たした役割も大きかった。むしろ、“代表批判”が西野監督、ベテランの闘志に火を付けたと言えるかもしれない。
 
 先を見据えれば、遠藤航、大島僚太らリオ五輪世代に出番がなかったなど課題もある。それでも、ロシア・ワールドカップでのベスト16進出は評価されて然るべき結果だろう。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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