親善試合でパフォーマンスが良い選手をレギュラーに
日本が躍進できたもうひとつの理由が西野朗監督の采配にあるだろう。コロンビア戦に至るまでのシステムやメンバー選びも、今にして思えば理に適っていた。
5月31日のガーナとの親善試合で長谷部誠をリベロに置く3-4-2-1システムを試し、それが機能しないと見るや6月8日のスイス戦から4-2-3-1システムを採用。またスイス戦とパラグアイ戦(6月12日)の両方で全23選手をテストし、パフォーマンスが良かった面子を本大会でレギュラー扱いにしていた。そして、これが結果的に吉と出た。
なかでも目を見張る活躍を披露したのが柴崎岳だ。長谷部とボランチコンビを組んだ26歳のMFはコロンビア戦で中盤を仕切ると、続くセネガル戦では絶妙なフィードで乾貴士の同点ゴールを生むきっかけを作った。スタメン6人を入れ替え、4-4-2システムで臨んだポーランド戦こそやや精彩を欠いたが、ベルギーとの決勝トーナメント1回戦では鋭いスルーパスで原口元気の先制弾をアシストしている。
急ぐべきところはダイレクト、そうでない局面ではあえてその場に止まってボールをキープするなど、プレーのメリハリが素晴らしく、しかも長短のパスを使い分けるセンスも光った。もちろんフィジカルコンタクトで劣勢を強いられる場面も多々あり完璧とは言えないまでも、ゲームメーカーとしての役割は十分にこなしていた。
今大会の日本がグループリーグである程度ボールを保持できた背景には、柴崎の気の利いたボール捌きがあった。相手の出方に応じて振る舞える柔軟性もあり、とにかくインテリジェンスに溢れていた。
5月31日のガーナとの親善試合で長谷部誠をリベロに置く3-4-2-1システムを試し、それが機能しないと見るや6月8日のスイス戦から4-2-3-1システムを採用。またスイス戦とパラグアイ戦(6月12日)の両方で全23選手をテストし、パフォーマンスが良かった面子を本大会でレギュラー扱いにしていた。そして、これが結果的に吉と出た。
なかでも目を見張る活躍を披露したのが柴崎岳だ。長谷部とボランチコンビを組んだ26歳のMFはコロンビア戦で中盤を仕切ると、続くセネガル戦では絶妙なフィードで乾貴士の同点ゴールを生むきっかけを作った。スタメン6人を入れ替え、4-4-2システムで臨んだポーランド戦こそやや精彩を欠いたが、ベルギーとの決勝トーナメント1回戦では鋭いスルーパスで原口元気の先制弾をアシストしている。
急ぐべきところはダイレクト、そうでない局面ではあえてその場に止まってボールをキープするなど、プレーのメリハリが素晴らしく、しかも長短のパスを使い分けるセンスも光った。もちろんフィジカルコンタクトで劣勢を強いられる場面も多々あり完璧とは言えないまでも、ゲームメーカーとしての役割は十分にこなしていた。
今大会の日本がグループリーグである程度ボールを保持できた背景には、柴崎の気の利いたボール捌きがあった。相手の出方に応じて振る舞える柔軟性もあり、とにかくインテリジェンスに溢れていた。
そしてもうひとり、乾の活躍も忘れてはいけない。パラグアイ戦での2ゴールで勢いに乗った稀代のテクニシャンは、セネガル戦で技ありの同点ゴールを決めると、ベルギー戦でも香川真司のお膳立てからスーパーミドルを突き刺す。とりわけベルギー戦の一撃は今大会のベストゴールのひとつで、このアタッカーの名を世界に知らしめる得点でもあった。5月の国内合宿は足の怪我でまともに練習できなかったが、ゼーフェルト合宿あたりから調子を上げて本大会に照準を合わせたあたりは、さすがとしか言いようがない。
スイス戦の頃はサブ候補と見られていたこのふたりのコンディションを見極め、コロンビア戦のスタメンに抜擢した西野監督の手腕はやはり評価されるべきで、さらに言えばセネガル戦では岡崎慎司と本田圭佑の起用が当たった。
1-2で迎えた78分、大迫が敵ペナルティエリアの右からクロスを上げると、岡崎が潰れ役として身体を張る。そして乾からの折り返しを本田が左足で決める。ゴールまでの一連の流れで、岡崎と本田が果たした役割は大きかった。コロンビア戦はアシストをマークした本田は、今大会のグループリーグでスーパーサブとして異彩を放っていた。
スイス戦の頃はサブ候補と見られていたこのふたりのコンディションを見極め、コロンビア戦のスタメンに抜擢した西野監督の手腕はやはり評価されるべきで、さらに言えばセネガル戦では岡崎慎司と本田圭佑の起用が当たった。
1-2で迎えた78分、大迫が敵ペナルティエリアの右からクロスを上げると、岡崎が潰れ役として身体を張る。そして乾からの折り返しを本田が左足で決める。ゴールまでの一連の流れで、岡崎と本田が果たした役割は大きかった。コロンビア戦はアシストをマークした本田は、今大会のグループリーグでスーパーサブとして異彩を放っていた。