ポゼッションが重要視されるCLではキーマン

攻守の切り替えがプレミアリーグほど速くないCLでは、モイーズ監督もポゼッションの重要性を認識。グループステージ3節のR・ソシエダ戦では、スムーズなパスワークが見られた。 (C)Getty Images
一方、香川はどうか。
今のユナイテッドのサッカーでは、周囲と「連係・連動」して切り崩す彼の持ち味は、まず生きてこないだろう。クロス偏重の攻撃は、敵2ライン(MFとDF)間に侵入し、その“ホール”でボールを受ける香川の繊細なプレーを必要としない。香川がスペースに走り出せば、自然とパスが集まったドルトムント時代とは対極にあるのではないか。
だが状況が少しばかり複雑なのは、モイーズ・サッカーの「例外」も、また香川なのである。例えば、CLのレアル・ソシエダ戦(10月23日)。左サイドMFとして先発すると、頻繁に中央へ絞る動きを見せることでパスワークに効果的に絡んだ。香川が中に入ると、左SBのパトリス・エブラがスルスルと攻撃参加。布陣は一時的に3-5-2に近い形となり、中盤に厚みが生まれる。香川やルーニー、マイケル・キャリック、エブラらの距離は縮まり、パスワークが見違えるほどスムーズになったのだ。こうした連動した動きは「チームの狙い」としてあるという。クラブOBで現在はコーチを務めるフィル・ネビルは言う。
「プレミアリーグほど攻守の切り替えが速くなく、ボールポゼッションが重視されるCLで、シンジは攻撃のキーマンになっている。監督も、香川を左サイドで起用したいと考えている。彼が左から中央に絞ることで、中盤に厚みをもたせられるからね」
今のユナイテッドのサッカーでは、周囲と「連係・連動」して切り崩す彼の持ち味は、まず生きてこないだろう。クロス偏重の攻撃は、敵2ライン(MFとDF)間に侵入し、その“ホール”でボールを受ける香川の繊細なプレーを必要としない。香川がスペースに走り出せば、自然とパスが集まったドルトムント時代とは対極にあるのではないか。
だが状況が少しばかり複雑なのは、モイーズ・サッカーの「例外」も、また香川なのである。例えば、CLのレアル・ソシエダ戦(10月23日)。左サイドMFとして先発すると、頻繁に中央へ絞る動きを見せることでパスワークに効果的に絡んだ。香川が中に入ると、左SBのパトリス・エブラがスルスルと攻撃参加。布陣は一時的に3-5-2に近い形となり、中盤に厚みが生まれる。香川やルーニー、マイケル・キャリック、エブラらの距離は縮まり、パスワークが見違えるほどスムーズになったのだ。こうした連動した動きは「チームの狙い」としてあるという。クラブOBで現在はコーチを務めるフィル・ネビルは言う。
「プレミアリーグほど攻守の切り替えが速くなく、ボールポゼッションが重視されるCLで、シンジは攻撃のキーマンになっている。監督も、香川を左サイドで起用したいと考えている。彼が左から中央に絞ることで、中盤に厚みをもたせられるからね」