• トップ
  • ニュース一覧
  • 【現役主審に問う|西村雄一×岩政大樹 #4】ビデオ判定には賛成or反対?レフェリーから見た影響は

【現役主審に問う|西村雄一×岩政大樹 #4】ビデオ判定には賛成or反対?レフェリーから見た影響は

カテゴリ:Jリーグ

岩政大樹

2017年07月21日

選手とレフェリーは、裁く、裁かれるの関係ではない。

選手とレフェリーは、ともに試合を作っていく関係。お互いに理解し合うことが重要だ。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 本当に忘れていたのですが、昨年のプレーオフ決勝のレフェリーは西村さんでした。それは私にとってのJリーグ最後の試合となりました。
 
 対談を終えた今、大学生の時のあの試合から続いたひとつの長い物語が、そこで完結を迎えたのだなと思いました。
 
 私は試合中、レフェリーとよく話をしています。目的は抗議よりも、レフェリーの心を覗くことにありました。人は接しなければ分からないことがあります。話してみなければ感じられないものがあります。それを好んでいただけないレフェリーも確かにいらっしゃいますが、何れにしても、人と人はまずコミュニケーションを取ることが大切だと思っています。
 
 サッカーにおける選手とレフェリーの関係とは、突き詰めれば、裁く、裁かれるの関係ではありません。
 
『私たちレフェリーの語源は「refer=ゆだねる、任せる」です。必死に戦っている選手たちでは判断できないから、第三者に判定を任せる。それがレフェリーであり、判定を受け入れるところまでがルールなんです』
 
 選手とレフェリーはともに試合を作り、ともにサッカーを作っていく存在なのだと思います。
 
 西村さんの言葉には端々に心が見えました。すべては「人間関係」のもとにあり、大切なのは「信頼関係」。「両チームからレフェリーという存在が消えていたら良し」。
 
 選手の心に基準を置かれる西村さんの姿勢に、私が抱いてきた感情が両思いであったことが確認でき、嬉しいとも少し違う、晴れやかな空のような気持ちになりました。
 
【プロフィール】
西村雄一(にしむら・ゆういち)/1972年4月17日、東京都出身。1999年に一級審判員として登録され、2004年からスペシャルレフェリー(現・プロフェッショナルレフェリー)に。2010年の南アフリカ・ワールドカップ決勝の第4審判、2014年のブラジル・ワールドカップでは、開幕戦で主審を務めた。2014年まで国際審判員として活躍し、現在はJリーグで笛を吹いている。
 
岩政大樹(いわまさ・だいき)/1982年1月30日、山口県出身。J1通算290試合・35得点。J2通算82試合・10得点。日本代表8試合・0得点/鹿島で不動のCBとして活躍し、2007年からJ1リーグ3連覇を達成。日本代表にも選出され、2010年の南アフリカW杯メンバーに選出された。2014年にはタイのBECテロ・サーサナに新天地を求め、翌2015年にはJ2岡山入り。岡山では2016年のプレーオフ決勝に導いた。今季から在籍する東京ユナイテッドFCでは、選手兼コーチを務める。
【関連記事】
【現役主審に問う|西村雄一×岩政大樹 #1】判定を間違えたら審判はどうする?「死ね」発言騒動がひとつの契機に
【現役主審に問う|西村雄一×岩政大樹 #2】試合中に見ているポイントは?海外と日本では判定への反応が違う?
【現役主審に問う|西村雄一×岩政大樹 #3】良いレフェリーの定義は?世界を騒がせたW杯の「PK」にも言及
C・ロナウドが「子供の母親」と初めて認めた美女は何者?
柴崎岳が飛躍できるワケ~青森山田・恩師が明かす中高時代の育成法「一番気をつけたのは…」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ