4-3-3変更はオーナーが認めない限りありない。

昨シーズンはチーム最多の16ゴールを挙げたメネーズ。6月に椎間板ヘルニアを手術して一度は復帰するも、開幕前に再び症状が悪化して戦線離脱。トップ下のレギュラーとして見込んでいたミハイロビッチ監督としては、小さくない誤算だろう。(C)Getty Images
多くのミラニスタは、ここ数週間である疑問を持ち始めている。
「大きな問題を抱えるトレクァルティスタを、この夏になぜ補強をしなかったのか?」
その答は簡単だ。ミハイロビッチ監督の構想の中でトップ下のレギュラーは、ジェレミー・メネーズだったのだ。実際、6月にメスを入れた椎間板ヘルニアの回復が遅れているフランス人アタッカーの不在を、指揮官は事あるごとに嘆いている。
しかし、現時点ではメネーズの復帰時期は不透明。彼に大きな期待を寄せていたミハイロビッチ監督は、小さくない焦りを感じていることだろう。
トレクァルティスタ問題の一番手っ取り早い解決方法は、システムの変更だ。例えば4-3-3にすれば、人選に頭を悩ませる必要はなくなる。前線はメネーズとエムバイ・ニアングが故障離脱中の現在においても、左がバロテッリかルイス・アドリアーノ、中央がカルロス・バッカかバロテッリかL・アドリアーノ、右がルイス・アドリアーノか本田かアレッシオ・チェルチと人的リソースは十分にあり、複数の組み合わせが試せる。
ただ、ミハイロビッチがプレシーズンから一貫して使っている4-3-1-2は、ベルルスコーニ・オーナーたっての希望で導入したシステムだ。その絶対君主に黙って棚上げすれば、小さくない軋轢が生まれるのは間違いない。少なくともオーナーが承諾しない限りは、この解決策は使えないだろう……。
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト紙)
協力・翻訳:利根川晶子
[著者プロフィール]
Marco PASOTTO / Gazzetta dello Sport
マルコ・パソット
1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。
「大きな問題を抱えるトレクァルティスタを、この夏になぜ補強をしなかったのか?」
その答は簡単だ。ミハイロビッチ監督の構想の中でトップ下のレギュラーは、ジェレミー・メネーズだったのだ。実際、6月にメスを入れた椎間板ヘルニアの回復が遅れているフランス人アタッカーの不在を、指揮官は事あるごとに嘆いている。
しかし、現時点ではメネーズの復帰時期は不透明。彼に大きな期待を寄せていたミハイロビッチ監督は、小さくない焦りを感じていることだろう。
トレクァルティスタ問題の一番手っ取り早い解決方法は、システムの変更だ。例えば4-3-3にすれば、人選に頭を悩ませる必要はなくなる。前線はメネーズとエムバイ・ニアングが故障離脱中の現在においても、左がバロテッリかルイス・アドリアーノ、中央がカルロス・バッカかバロテッリかL・アドリアーノ、右がルイス・アドリアーノか本田かアレッシオ・チェルチと人的リソースは十分にあり、複数の組み合わせが試せる。
ただ、ミハイロビッチがプレシーズンから一貫して使っている4-3-1-2は、ベルルスコーニ・オーナーたっての希望で導入したシステムだ。その絶対君主に黙って棚上げすれば、小さくない軋轢が生まれるのは間違いない。少なくともオーナーが承諾しない限りは、この解決策は使えないだろう……。
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト紙)
協力・翻訳:利根川晶子
[著者プロフィール]
Marco PASOTTO / Gazzetta dello Sport
マルコ・パソット
1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。