• トップ
  • ニュース一覧
  • 【連載】ミラン番記者の現地発・本田圭佑「指揮官を悩ます“トップ下問題”の裏側にあるものとは?」

【連載】ミラン番記者の現地発・本田圭佑「指揮官を悩ます“トップ下問題”の裏側にあるものとは?」

カテゴリ:メガクラブ

マルコ・パソット

2015年09月30日

バロテッリのトップ下起用はチーム崩壊に繋がる可能性も…。

最前線には留まらず、ポジションを下げてボールを受ける傾向が強いバロテッリは、いわば「偽の9番」だ。ただ、メンタリティー的にお世辞にもトップ下向きとは言えない。(C)Alberto LINGRIA

画像を見る

 ここまで本田とボナベントゥーラ以外でトレクァルティスタを担ったのは、エンポリ戦(8月29日のセリエA2節)で先発したスソのみ。ただ、この試合で大きく期待を裏切ったこのスペイン人のレフティーは、まだ名門の攻撃陣を仕切れるほど成熟していない。
 
21歳という年齢を考慮しても、プレッシャーが少なく継続的に出番が与えられる環境が必要で、本来であれば夏にプロビンチャ(地方クラブ)にレンタル移籍させるべきだっただろう。
 
 新たな解決策としてまず思い浮かぶのは、ここまではインサイドハーフが主戦場の新戦力アンドレア・ベルトラッチだ。今シーズンは怪我もあり2000万ユーロ(約28億円)の移籍金の半分の価値も証明できていないが、両足のテクニックは一級品で鋭い縦の飛び出しも備えるだけに、トップ下として試す価値はある。
 
 ボナベントゥーラと同じくトップ下は決してベストポジションではないが、ミハイロビッチ監督がこの窮状を乗り切るためにコンバートを決断しても不思議はない。
 
 そして、オーナーのシルビオ・ベルルスコーニが「彼はトレクァルティスタもできる」と語ったバロテッリも、ここにきてトップ下の候補に挙がっている。前述した通り、いわゆる「偽の9番」的なプレースタイルの持ち主であり、そのパスセンスと視野の広さを考えればトップ下で開眼する可能性もゼロではない。
 
 しかし、言うまでもなく、あまりに無秩序でアナーキーなプレーヤーである。本能的な個人プレーの優先順位が高く、周囲とのコンビネーションやゲームマネジメントという側面は二の次。そんなバロテッリを攻撃の“ハブ”となるトップ下に据えるのは、あまりにリスキーだ。場合によってはチームが崩壊する可能性すらある。
 
 どうしてもゴールが欲しい場面でのスポット起用ならともかく、試合の最初から使えるソリューションではないだろう。
【関連記事】
本田外しも効果なし!? ジェノアのプレッシャーに負けたミラン
【連載】ミラン番記者の現地発・本田圭佑「過去50試合と同じ出来では、明るい未来はない・・・」
【連載】ミラン番記者の現地発・本田圭佑「ミラン再浮上に必要なのは“真面目な本田”よりも強烈な個性か」
【CLポイント解説】バルサを苦しめたレバークーゼンの「ハイプレッシャー」
【セリエA現地レポート】15年ぶりの首位! フィオレンティーナ躍進を演出したP・ソウザ新監督の手腕とは?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ