「1試合目は2メートルある選手に2ゴールを喰らった。同じような相手がまた来るのは試されていると思った」(槙野)
槙野智章(浦和/DF)
――韓国は日本が守備的に来たと言っているが、実際にはどうだった?
「1試合目の分析を見ると、監督も言っていましたけど、チームの完成度が高いという印象を受けましたので、まずは守備からっていうところから入りました。相手のストロングポイントを消しながら自分たちの良さを出していこうと思っていました」
――結果的に守備的になりながらも、どういうところで攻撃のリズムを掴んでいこうと思っていた?
「守備的という言い方はちょっとおかしいかもしれないですけど、自分たちで3つのブロックを作ることで、相手にボールを持たれた時、ゴール前のコンパクトなブロックを作ることが自分たちにとって大切だった。(韓国は)トップに身長のある選手がいたので、彼をペナルティエリアに入れないようにラインをストップさせて、前の選手との距離を縮めることが今日は非常に大切だった。守備的と言いますけど、ラインを少し下げるなかでも、そこからボールを奪って縦に速くっていうことは考えてやっていました」
――守備の確認をやって臨んだ?
「間延びせずに」
――何度か間延びしそうになったけど、最終的には90分通して意識できたと思うが。
「1試合目の反省を活かそうということは、みんなで話していました。1試合目の失点のプレーを見ると、ロングボールだったりとか、前線の高さにやられていましたので、よりラインを高くすることと、セカンドボールへの意識というのは話をしていた。ボールを奪った後にすぐに(ボールを)失う傾向が1試合目にあったので、よりボールを保持することは考えてやっていました」
――見ていて、焦って縦に出してミスするシーンはすごく減った。
「はい。そうですね。縦に早くっていうことは監督も言っていますけど、よりグラウンドの幅を使うことは意識してやりました」
――そこは監督も合意して、チームとしてやろうという話になった?
「監督の指示もありましたけど、ピッチ上における選手たちの要求がすごく出ていました。今、なにをしなければならないのかっていう声が、我慢時なのか、今相手が疲れているから、今こそ早くっていうことも言っていましたし、状況に応じて選手が考えてプレーすることが、1試合目よりも今日はできたと思います」
――今日、あまりチャンスを作れなかった理由は?
「相手の完成度が高いのは認めざるを得ないと思います。ただ、ボールを持った時にショートカウンターが何度かハマりましたし、我慢することで何度か危険な攻撃を仕掛けられた。向こうはPKでゴールを取りましたが、うちは流れのなかで取っているので、すごく良い試合だったと思います。攻められているという感覚はありませんでしたね」
――9番と相当良い勝負を繰り広げていました。
「1試合目は2メートルある選手に2ゴールを喰らったので、同じ失点はやってはならないし、逆にチャンスだと思っていたので、同じような相手がまた来るのは試されていると思った。何度かファウルはありましたけど、高さの部分と監督の言うデュエルの部分では、気持ちと戦う姿勢を出せた」
――森重くんがそばにいたり、藤田くんも近くにいて、こぼれ球の回収だったり、相手を挟んでのボール奪取も見られた。
「近くにいる選手との連係で挟みこんだり、1試合目にはなかった連係の部分で非常に上手く守れたと思います」
――カバーしてもらえるという信頼があるから、当たりにも行ける?
「時間もかけて、今日は藤田が初めてでしたけど、森重とはやっていますし、太田もやっていましたので、上手く連係を深めてやっていこうと思っています」
――その中で勝ち切れなかったのは、どう受け止めている?
「監督やコーチの話では、良いゲームしたと。選手たちは勝ちたかったし、もっとできたという印象はあります」