東京五輪は「1チーム・2カテゴリー」の成否が問われる場であるのと同時に、森保体制の中間評価がなされる
加えて言うと、五輪のような想像を絶するプレッシャーののしかかる大舞台で、指揮官が「こいつを使う」と決断を下すには、パフォーマンスやポジションでの役割などピッチ上の仕事の部分はもちろん、「全てを託せる」という人間的な信頼がなければ難しい。この半年間、U-24代表の試合から離れていた森保監督が予期せぬ苦境に陥った時、選手の人心掌握が確実にできるのか。彼らの心をガッチリと掴んで、意図した通りのプレーを引き出すせるのか……。そこは非常に興味深い点だろう。
これまでの五輪代表の活動を振り返っても、2019年6月のトゥーロン国際トーナメント準優勝、2019年10月のブラジル戦での3-2の勝利など、横内コーチが代行監督を務めた時に比較的好結果が出ているという皮肉な事実もある。森保監督も2018年8月のアジア大会(インドネシア)準優勝など成果を残していないわけではないが、2019年コパ・アメリカ(ブラジル)1次リーグ敗退、2019年E-1選手権(釜山)での日韓戦敗戦、2020年1月のU-23アジア選手権(タイ)での1次リーグ敗退など不本意な形で終わった大会がどうしても目についてしまう。
これまでの五輪代表の活動を振り返っても、2019年6月のトゥーロン国際トーナメント準優勝、2019年10月のブラジル戦での3-2の勝利など、横内コーチが代行監督を務めた時に比較的好結果が出ているという皮肉な事実もある。森保監督も2018年8月のアジア大会(インドネシア)準優勝など成果を残していないわけではないが、2019年コパ・アメリカ(ブラジル)1次リーグ敗退、2019年E-1選手権(釜山)での日韓戦敗戦、2020年1月のU-23アジア選手権(タイ)での1次リーグ敗退など不本意な形で終わった大会がどうしても目についてしまう。
こうした苦い過去を糧に東京五輪本大会で金メダルを取ってくれれば、ここまでのモヤモヤ感を払拭できるのと同時に、9月以降のカタールW杯最終予選でのA代表のマネージメントにも大いに弾みをつけられる。東京五輪は「1チーム・2カテゴリー」の成否が問われる場であるのと同時に、森保体制の中間評価がなされる大きな場。そこをしっかりと認識しながら、指揮官にはまずホンジュラス戦で効果的な采配を見せ、チームの目覚ましい前進を印象付けてほしいものだ。
取材・文●元川悦子(フリーライター)
取材・文●元川悦子(フリーライター)