ピピ君が笑顔で腰に手を回してきてドキドキしちゃいました(笑)。
――ファンではなく精神科医というお立場から見て、ペップはどんなところが優れていると思いますか?
「やっぱり選手のメンタルに対するアプローチ、つまりマネジメントが上手いなと思います。『ALL OR NOTHING』(シティに密着して舞台裏に迫ったAmazonプライムのドキュメンタリー番組)を観ていても思いましたが、選手のフォローが絶妙。あとはメディア対応もすごく上手いなと思います。それと、理論武装のイメージがありましたが、意外とパッション系なんですよね。細かい戦術をガ-ガ-と言う一方で、『サッカーは戦いだ、気合いだ』みたいな空気感を出すし、さらに『お前たちのことは俺が全力で守る』みたいな雰囲気も出す。あのバランス感覚は素晴らしいです本当に」
――ペップは戦術家、激情家、そして人情家と様々な顔があるということですか?
「そうです。この3つを併せ持っている監督って、おそらく世界中でも一握りだと思います。私は監督やコーチの診察をする際によく、『指示と支援のバランス』というお話をさせていただきます。指導者なのでもちろん厳しい指示は大事だけど、それだけだとハラスメントになってしまう。だから、サッカーに打ち込む気持ちを支える支援も必要なんです。ペップは状況によって、そのへんのバランスを使い分けているんですよね。とてつもない戦術家なので指示がすごく強いタイプだと思いますが、要所要所で支援もしっかりしている印象です」
――たしかにペップは、試合を観ている限りかなりの戦術家かつ激情家で、ある意味でハラスメント的なタイプにも見えます。トラップの方向1つ、走る方向1つが指示通りにいかなかっただけで、めちゃくちゃ怒鳴っているシーンもありますもんね(笑)。
「そうそう(笑)。でも実際は、支援というフォローをしっかり裏でやっているんですよね。しかも、ペップはその支援をやっているんだという、アピールも上手い。実際は指示8・支援2くらいなんですけど、指示6・支援4くらいにも見えます(笑)。これは人を束ねる立場の人間には、すごく大切な能力の1つですね」
「やっぱり選手のメンタルに対するアプローチ、つまりマネジメントが上手いなと思います。『ALL OR NOTHING』(シティに密着して舞台裏に迫ったAmazonプライムのドキュメンタリー番組)を観ていても思いましたが、選手のフォローが絶妙。あとはメディア対応もすごく上手いなと思います。それと、理論武装のイメージがありましたが、意外とパッション系なんですよね。細かい戦術をガ-ガ-と言う一方で、『サッカーは戦いだ、気合いだ』みたいな空気感を出すし、さらに『お前たちのことは俺が全力で守る』みたいな雰囲気も出す。あのバランス感覚は素晴らしいです本当に」
――ペップは戦術家、激情家、そして人情家と様々な顔があるということですか?
「そうです。この3つを併せ持っている監督って、おそらく世界中でも一握りだと思います。私は監督やコーチの診察をする際によく、『指示と支援のバランス』というお話をさせていただきます。指導者なのでもちろん厳しい指示は大事だけど、それだけだとハラスメントになってしまう。だから、サッカーに打ち込む気持ちを支える支援も必要なんです。ペップは状況によって、そのへんのバランスを使い分けているんですよね。とてつもない戦術家なので指示がすごく強いタイプだと思いますが、要所要所で支援もしっかりしている印象です」
――たしかにペップは、試合を観ている限りかなりの戦術家かつ激情家で、ある意味でハラスメント的なタイプにも見えます。トラップの方向1つ、走る方向1つが指示通りにいかなかっただけで、めちゃくちゃ怒鳴っているシーンもありますもんね(笑)。
「そうそう(笑)。でも実際は、支援というフォローをしっかり裏でやっているんですよね。しかも、ペップはその支援をやっているんだという、アピールも上手い。実際は指示8・支援2くらいなんですけど、指示6・支援4くらいにも見えます(笑)。これは人を束ねる立場の人間には、すごく大切な能力の1つですね」
――レアル・マドリー・ファウンデーションのアカデミーでメンタルアドバイザーを務められていますが、現地スペインにも行かれたことがあるんですか?
「はい。サンティアゴ・ベルナベウ(ホームスタジアム)とシウダード(練習場)に行かせていただきました。マドリー・アカデミーのメンタルコーチは、いつも監督やコーチと話すそうです。主に選手たちとの接し方ですね。選手たちには、『いつでも相談に乗ってくれる人がいるよ』みたいな立場を貫いていて、あまりこうるさいことは言わない。すごく勉強になりましたね。その時にピピ君(中井卓大)ともお会いさせていただいて、写真も一緒に撮らせていただきました。彼はまだ15歳くらいだったんですけど、最高の笑顔でスッと腰に手を回してきて。恥ずかしながら、ちょっとドキドキしちゃいましたよ(笑)。でも、こうした振る舞いもクラブの教育の賜物だなと。日本在住の15歳だと、なかなか自然にあんなことってできないと思うんです。ピピ君はサッカーだけじゃなくて、人間としてたくさんのことをマドリーで学んでいるんだなと思いましたね」
――2019年の夏のプレシーズンでシティが来日した際は、パーティーなどにも参加されたそうですね。
「はい。めちゃくちゃ嬉しかったです。それこそウォーカーも写真を撮ってくれて。間近で見ると、当たり前ですけど肉体がすごくて、超カッコよかったです。しかも、良い匂いがしました(笑)」
――シティ・ファンとしての今後の目標はありますか?
「シティ・ファンがまだ日本には少ないので、それを少しでも増やしたいですね。日本ではまだユナイテッドやリバプール、アーセナル、チェルシーなんかのファンのほうが多い印象があります。だから、自分がシティの魅力をどんどん発信して、1人でも多くの方にシティを好きになってほしいと思っています。あっ、でもワールドサッカーダイジェストの連載はシティの選手だけではないので(笑)、みなさんに是非とも読んで欲しいです。よろしくお願いします!」
●インタビュー:白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
[プロフィール]
木村好珠(Konomi KIMURA)
大学時代に『ミス日本』で準ミスに輝いた元タレントで、現在は精神科医、産業医、健康スポーツ医として活躍。大のサッカー好きでもあり、北海道コンサドーレ札幌や横浜FC、レアル・マドリー・ファウンデーションのアカデミーなどでメンタルアドバイザーも務める。ツイッター(@konomikimura)やインスタグラム(konomikimura)は精神科医およびサッカーファンの1人として更新中。
「はい。サンティアゴ・ベルナベウ(ホームスタジアム)とシウダード(練習場)に行かせていただきました。マドリー・アカデミーのメンタルコーチは、いつも監督やコーチと話すそうです。主に選手たちとの接し方ですね。選手たちには、『いつでも相談に乗ってくれる人がいるよ』みたいな立場を貫いていて、あまりこうるさいことは言わない。すごく勉強になりましたね。その時にピピ君(中井卓大)ともお会いさせていただいて、写真も一緒に撮らせていただきました。彼はまだ15歳くらいだったんですけど、最高の笑顔でスッと腰に手を回してきて。恥ずかしながら、ちょっとドキドキしちゃいましたよ(笑)。でも、こうした振る舞いもクラブの教育の賜物だなと。日本在住の15歳だと、なかなか自然にあんなことってできないと思うんです。ピピ君はサッカーだけじゃなくて、人間としてたくさんのことをマドリーで学んでいるんだなと思いましたね」
――2019年の夏のプレシーズンでシティが来日した際は、パーティーなどにも参加されたそうですね。
「はい。めちゃくちゃ嬉しかったです。それこそウォーカーも写真を撮ってくれて。間近で見ると、当たり前ですけど肉体がすごくて、超カッコよかったです。しかも、良い匂いがしました(笑)」
――シティ・ファンとしての今後の目標はありますか?
「シティ・ファンがまだ日本には少ないので、それを少しでも増やしたいですね。日本ではまだユナイテッドやリバプール、アーセナル、チェルシーなんかのファンのほうが多い印象があります。だから、自分がシティの魅力をどんどん発信して、1人でも多くの方にシティを好きになってほしいと思っています。あっ、でもワールドサッカーダイジェストの連載はシティの選手だけではないので(笑)、みなさんに是非とも読んで欲しいです。よろしくお願いします!」
●インタビュー:白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
[プロフィール]
木村好珠(Konomi KIMURA)
大学時代に『ミス日本』で準ミスに輝いた元タレントで、現在は精神科医、産業医、健康スポーツ医として活躍。大のサッカー好きでもあり、北海道コンサドーレ札幌や横浜FC、レアル・マドリー・ファウンデーションのアカデミーなどでメンタルアドバイザーも務める。ツイッター(@konomikimura)やインスタグラム(konomikimura)は精神科医およびサッカーファンの1人として更新中。