指示を待つだけでなく、自分たちで解決する力は必要かなと感じました
――リーダーシップを持つ選手が不足していた?
「西部(洋平/現・富山)選手、鄭大世(現・新潟)選手、金井(貢史/現・甲府)選手など経験豊富な方がいたので、そんなことはありません。偉そうなことは言えませんが、どちらかというと誰かの提案に付いていかせれば、一流の選手が多いのかなと。だから『細かくこういうサッカーをやるよ』とかレールを敷くと皆できる。ただ、ピッチでプレーするのは選手。例えば、相手が4バックだと思っていたのに実際は3バックだった。その時に『監督に言われていないし、準備してないよ』とかは通じない。ベンチから指示を待ってるだけでなく、自分たちで解決する力は必要かなと感じましたね」
「西部(洋平/現・富山)選手、鄭大世(現・新潟)選手、金井(貢史/現・甲府)選手など経験豊富な方がいたので、そんなことはありません。偉そうなことは言えませんが、どちらかというと誰かの提案に付いていかせれば、一流の選手が多いのかなと。だから『細かくこういうサッカーをやるよ』とかレールを敷くと皆できる。ただ、ピッチでプレーするのは選手。例えば、相手が4バックだと思っていたのに実際は3バックだった。その時に『監督に言われていないし、準備してないよ』とかは通じない。ベンチから指示を待ってるだけでなく、自分たちで解決する力は必要かなと感じましたね」
――なるほど。では逆に「強いクラブであり続ける可能性を秘めている」と感じた理由は?
「伝統を感じました。恵まれた施設があって、ここまでプレーヤーファーストでやりやすい環境はない。クラブハウスにはJリーグ開幕初年度からの写真がずらっと階段に飾られていて、その写真を見た時に『この人たちがいたから自分たちがエスパルスでプレーできているんだよ』って。それを見るだけでもっと上に行ける期待感があります。伝統がある。それが『可能性を秘めている』の理由です」
――サポーターもその「可能性」に期待していると思いますし、約1か月後に迫った鹿島との開幕戦(※2月27日に行なわれ、3-1で清水が勝利)も楽しみですよね。ただ、清水はカシマスタジアムで通算7勝3分16敗。ここ4年にいたっては無得点で全敗。これまでの相性だけで考えると、難しい試合になりそうです。
「鹿島が難しいかは分かりません。ひとつ言えるのは『勝ててないんですよね』って試合に入るのは間違っていて、同じ11対11で同じ開幕戦。ハンデはないし、逆にやりがい。だって『今年のエスパルスは違う』と見せられるチャンスですから。ちなみにJリーグでのラストゲームは(鳥栖に在籍していた)18年の鹿島戦です。またカシマスタジアムで挑戦が始まるので、勝手に縁があると思っています」
――コロナの影響で今季も順調に日程を消化できるか分かりませんが、勢いという意味で初戦は重要?
「そうですね。ただ、鹿島に勝つのがすべてではない。例えば、鹿島に勝って(2節の)福岡に負けたら1勝1敗(※3月6日に行なわれた福岡戦は2-2の引き分け)。逆に鹿島に負けて福岡に勝っても1勝1敗。結局リーグ戦は38試合で決まるので、一喜一憂しないのが大事です」
――目標は?
「まだ漠然としていますが、しっかりと結果を残したい。ポルトガルではほとんど試合に絡めなかったですから、もっと自分をアピールしたい。表現したいと思っています。例えば新スタジアムを造る可能性の話がありますよね。じゃあなにが建設の後押しになるかと言われれば、エスパルスが好成績を残すこと。クラブが大きくならないと、街も動いてくれない。それくらい影響を与えられたらいい」