スポーツ選手が活用する施設を一般の方にも広げていきたい

フォーナインズでは積み上げてきた経験を活かし、サポート選手の視環境の測定やパフォーマンス向上のためのトレーニングも行なう。上記のテストルームでは、サポート選手の視覚を測定するために様々な機材を用いて、テスト項目の測定、現状の視環境を把握する。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部)

こちらは深視力計によって目の立体感を測定するテスト。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部)
――今回は成城にあるフォーナインズ ビジョンラボにお邪魔させていただきました。この施設はどんな意図で作られたのでしょう?
飯村「フォーナインズでは、各分野の発展に情熱を注ぐ方々の視環境やその思いを眼鏡やサングラスを通じてサポートするフォーナインズ スピリットサポートという活動を行なっています。その活動の一環としてアスリートの方々との関係も多いなかで、パフォーマンス向上のために目が役立つこともある。そこでスポーツビジョンという分野を真剣にやろうということでトレーニングジムのような施設を作ったんです。サッカーや柔道、スキージャンプなど様々な種目の選手が利用しています」
三浦「一般の方も利用できますか?」
飯村「今はアスリートの方に向けてやっていますが、興味のある方は大勢いると思います。趣味でスポーツをやっていたり、ゴルフや車の運転でも目は大切ですから。ゆくゆくは一般の方に広げていきたいですね」
三浦「この点灯するボタンをタッチするビジョントレーニングなんか楽しんでできそう。対決しましょうよ」
飯村「え、最近やってなかったな~」
三浦「いや、絶対強いでしょ(笑)」
――このスポーツビジョンとビジョントレーニングでは、どのような効果が出てくるのでしょうか?
飯村「ここは、より詳しい者がいるので説明してもらいましょう」
武川広行氏(フォーナインズ取締役)
「スポーツビジョンというのはもともとアメリカで出来た分野で、スポーツ選手に特化した視覚の検査やトレーニングを行なうことです。視力検査のほか、視覚に関するデータを取り、そのデータをもとにしてビジョントレーニング、いわゆる視覚のトレーニングを行ないます。
では、眼の何に働きかけていくのかというと、例えば「周辺視」。何かをまっすぐ注視している時でも、視線が向いている方向を中心にその周りもなんとなく視野に入っていますが、それを周辺視と言います。しかし、視線から外れた周辺部の情報、例えば文字情報などは、視線の中心で見ないと正確な情報を得ることができませんので、眼を向けるのか、顔を向けるのかを選択します。その眼の動きがいい人であれば、顔をあまり振らなくても素早く眼を動かすことで瞬時に判断し、正確な情報を得ています。
スポーツの種目にもよりますが、選手はより多くの情報を眼から得て動いているので、必要以上に顔を向けていては反応が遅れてしまいます。しかし、目の動きが良く、正確に情報を感知できていれば、反応スピードに差が出てきます。これは単に視力だけの問題ではないので、スポーツビジョンではそうした眼の機能をしっかりと見て、パフォーマンスの向上につなげていきます。
さらに言うと、目から入った情報は、脳に映像として落とし込んでいます。要するに脳科学の分野というわけです。現在、999.9 VISION LAB.ではオリンピック代表クラスの選手もトレーニングをしていますが、やっていることはまさに、視覚に関わる脳への働きかけということなんです」
三浦「ヨーロッパでは選手を売り買いするのに、認知能力テストが使われることもあるようなんですが、その成績が高い選手は、低い選手よりも市場価格が9.1倍も高いというデータがあるらしいんです。認知能力テストの成績が高ければ、サッカーのインテリジェンスも高いと見られているんですね。何か、スポーツビジョンと近いものがあるなと思いました」
飯村「フォーナインズでは、各分野の発展に情熱を注ぐ方々の視環境やその思いを眼鏡やサングラスを通じてサポートするフォーナインズ スピリットサポートという活動を行なっています。その活動の一環としてアスリートの方々との関係も多いなかで、パフォーマンス向上のために目が役立つこともある。そこでスポーツビジョンという分野を真剣にやろうということでトレーニングジムのような施設を作ったんです。サッカーや柔道、スキージャンプなど様々な種目の選手が利用しています」
三浦「一般の方も利用できますか?」
飯村「今はアスリートの方に向けてやっていますが、興味のある方は大勢いると思います。趣味でスポーツをやっていたり、ゴルフや車の運転でも目は大切ですから。ゆくゆくは一般の方に広げていきたいですね」
三浦「この点灯するボタンをタッチするビジョントレーニングなんか楽しんでできそう。対決しましょうよ」
飯村「え、最近やってなかったな~」
三浦「いや、絶対強いでしょ(笑)」
――このスポーツビジョンとビジョントレーニングでは、どのような効果が出てくるのでしょうか?
飯村「ここは、より詳しい者がいるので説明してもらいましょう」
武川広行氏(フォーナインズ取締役)
「スポーツビジョンというのはもともとアメリカで出来た分野で、スポーツ選手に特化した視覚の検査やトレーニングを行なうことです。視力検査のほか、視覚に関するデータを取り、そのデータをもとにしてビジョントレーニング、いわゆる視覚のトレーニングを行ないます。
では、眼の何に働きかけていくのかというと、例えば「周辺視」。何かをまっすぐ注視している時でも、視線が向いている方向を中心にその周りもなんとなく視野に入っていますが、それを周辺視と言います。しかし、視線から外れた周辺部の情報、例えば文字情報などは、視線の中心で見ないと正確な情報を得ることができませんので、眼を向けるのか、顔を向けるのかを選択します。その眼の動きがいい人であれば、顔をあまり振らなくても素早く眼を動かすことで瞬時に判断し、正確な情報を得ています。
スポーツの種目にもよりますが、選手はより多くの情報を眼から得て動いているので、必要以上に顔を向けていては反応が遅れてしまいます。しかし、目の動きが良く、正確に情報を感知できていれば、反応スピードに差が出てきます。これは単に視力だけの問題ではないので、スポーツビジョンではそうした眼の機能をしっかりと見て、パフォーマンスの向上につなげていきます。
さらに言うと、目から入った情報は、脳に映像として落とし込んでいます。要するに脳科学の分野というわけです。現在、999.9 VISION LAB.ではオリンピック代表クラスの選手もトレーニングをしていますが、やっていることはまさに、視覚に関わる脳への働きかけということなんです」
三浦「ヨーロッパでは選手を売り買いするのに、認知能力テストが使われることもあるようなんですが、その成績が高い選手は、低い選手よりも市場価格が9.1倍も高いというデータがあるらしいんです。認知能力テストの成績が高ければ、サッカーのインテリジェンスも高いと見られているんですね。何か、スポーツビジョンと近いものがあるなと思いました」