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【コラム】加速する若手の海外移籍 (1) いまやターゲットは10代後半。低年齢化に松井大輔も忠告するのは…

カテゴリ:連載・コラム

元川悦子

2021年01月18日

25歳で海外挑戦に踏み切り成功を収めている遠藤航。適切な年齢は選手個々で変わるもの

 実際、吉田麻也(サンプドリア)も「代表活動期間中の話題は移籍に関することが多い」とコメントしたことがあり、選手たちはいかにして自身のキャリアを構築していくかを常日頃から考え、アンテナを張り巡らせている。そういう仲間と巡り合えるのも、プロになってからだ。「海外に行くなら18歳までは行かない方がいい」と松井が釘を刺すのも、多彩な経験によるものなのだろう。

 欧州へ行けば、15~16歳でアフリカや南米、北欧からフランス、イングランド、ドイツなどにやってくる選手は後を絶たない。そのほとんどが契約をもらえず、自国に戻って工事現場で働くか、タクシー運転手になるというのが実情だ。日本人の場合はそういうわけにはいかない。言語を含めた環境適応力は若い方が高いものの、18歳というのが1つの指標になるのではないか。

 選手個々によって適切な年齢は変わってくるし、25歳で初めての海外挑戦に踏み切って成功を収めている遠藤航(シュツットガルト)のような選手もいる。さまざまな実例を検証しながら、判断していくこと。それが若手の海外移籍の成功者を増やすカギと言っていい。まずは今冬のチャレンジに踏み切った斉藤光毅、鈴木冬一、齊藤未月の動向をしっかりと見極めたいものだ。

取材・文●元川悦子(フリーライター)
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