サッカー脳──。考えるスピードじゃない。流れのなかで感じる部分やね。
以前のインタビューで、「歴代ベストのパートナーは誰か?」と質問したら、即座に「ファビーニョ!」と回答していた。西野ガンバ時代の2002年シーズンに1年だけ在籍したブラジル人MFで、ヤットの攻撃性能を最大限に引き出した中盤の名フィルター役だ。
パートナーには本当に恵まれてきたと、感謝を口にする。
「プロになってモト(山口素弘)さんにはじまり、シジ(シジクレイ)、パク・チソンともやって、ハッシー(橋本英郎)、コン(今野泰幸)ちゃん、ミョウ(明神智和)さん。みんなやりやすかったし、向こうも合わせてくれたよね。武井(択也)も含めて、守備で上手く気を遣ってくれる人がおったから、俺は攻撃に専念できて、点を取れたりもできたんだと思う。
恵まれてますよ。みんな代表クラスやもんね。ありがたかった。自分が30歳とか代表でバリバリにやってたときに、もしすっごい若手と組んでたら、教えなければいけなかったかもしれない。寄せていかないとアカンかったと思う。でもみんな、なにも言わなくてもやれる選手だったからね。本当に恵まれてた」
2001年にサンガからガンバへ移籍して、早や20年目。「加入した当初はここまで長くいる予定はなかった」と苦笑する。「時代やろうね。いまならフリーになったらゼロで移籍できるし。ただ、良いときにガンバが強くなっていったのもあるし、いちばん“面白いサッカー”をしてたからね」と回顧したのも、偽らざる本心だろう。
とはいえ、同年代の小野伸二や中村俊輔、稲本潤一、高原直泰といった面々が若くして日本を飛び出し、欧州で研鑽を積んでいたことは、どう捉えていたのだろうか。
「う~ん、ポルトガルやオランダ、スペインとかならお金が良くなくても行きたいって話はしてたけど、オファーがなかったのかな。やっぱりドイツ(ワールドカップ)で出れなかったのが大きかった。2010年のワールドカップ後に良い話はもらったけど、正直イタリアには興味がなかったし、ガンバで不満もなかったからね。
ただ、海外に行きたい気持ちはいまでも強くある。マジな話で、良いチームがあればいいなぁって。それこそポルトガル、スペイン、アメリカとかオーストラリアも面白そうやね。ぜんぜん行きたいし、海外に住んでみたいってのもある」
パートナーには本当に恵まれてきたと、感謝を口にする。
「プロになってモト(山口素弘)さんにはじまり、シジ(シジクレイ)、パク・チソンともやって、ハッシー(橋本英郎)、コン(今野泰幸)ちゃん、ミョウ(明神智和)さん。みんなやりやすかったし、向こうも合わせてくれたよね。武井(択也)も含めて、守備で上手く気を遣ってくれる人がおったから、俺は攻撃に専念できて、点を取れたりもできたんだと思う。
恵まれてますよ。みんな代表クラスやもんね。ありがたかった。自分が30歳とか代表でバリバリにやってたときに、もしすっごい若手と組んでたら、教えなければいけなかったかもしれない。寄せていかないとアカンかったと思う。でもみんな、なにも言わなくてもやれる選手だったからね。本当に恵まれてた」
2001年にサンガからガンバへ移籍して、早や20年目。「加入した当初はここまで長くいる予定はなかった」と苦笑する。「時代やろうね。いまならフリーになったらゼロで移籍できるし。ただ、良いときにガンバが強くなっていったのもあるし、いちばん“面白いサッカー”をしてたからね」と回顧したのも、偽らざる本心だろう。
とはいえ、同年代の小野伸二や中村俊輔、稲本潤一、高原直泰といった面々が若くして日本を飛び出し、欧州で研鑽を積んでいたことは、どう捉えていたのだろうか。
「う~ん、ポルトガルやオランダ、スペインとかならお金が良くなくても行きたいって話はしてたけど、オファーがなかったのかな。やっぱりドイツ(ワールドカップ)で出れなかったのが大きかった。2010年のワールドカップ後に良い話はもらったけど、正直イタリアには興味がなかったし、ガンバで不満もなかったからね。
ただ、海外に行きたい気持ちはいまでも強くある。マジな話で、良いチームがあればいいなぁって。それこそポルトガル、スペイン、アメリカとかオーストラリアも面白そうやね。ぜんぜん行きたいし、海外に住んでみたいってのもある」
遠藤は今季開幕戦となったマリノス戦のあと、大勢の報道陣に囲まれた。そこで力説していたのが「サッカー脳」についてだ。
身体的な衰えは年齢とともに避けられなくなるが、サッカー脳はいくつになっても進化し続ける──。もう少し詳しく教えてもらおう。
「脳はね、まだ進化できる。考えるスピードじゃない。サッカーの捉え方に幅が広がっていくと言えばいいのかな。いろいろ引き出しができてて、こうなったらこうなるやろって思い描けるようになる。教科書通りにテーブル上で動かすんじゃなく、流れのなかで感じる部分っていうのは、まだまだ伸ばしていけるってことよ」
とはいえ、寄る年波には抗えない。自身のフィジカルとも、上手く折り合いをつけていく必要がある。
「試合に出れなくなったら一気に落ちると思う。いままでの先輩たちがそう言ってるし、いっかいでも休んだりしたら落ちると。30分でも40分でも試合に出て練習を休まなければ、年とともに確かに落ちていくけど、それは緩やかになっていくってみんな言ってて、最近は自分でもそうかなと実感してる。
衰えるのは……全部よ。スピードも動体視力も判断も、それから足も回復も。最後の一歩が出ないとかね。それを補うためにいまはトレーニングをしっかりしてるから。34(歳)までは鍛えるほうに力を入れてたけど、35(歳)からは体幹とかスムーズさや滑らかさを重視するほうに変えた。そうしたことでカバーできたらいいなって、いまは思う」
身体的な衰えは年齢とともに避けられなくなるが、サッカー脳はいくつになっても進化し続ける──。もう少し詳しく教えてもらおう。
「脳はね、まだ進化できる。考えるスピードじゃない。サッカーの捉え方に幅が広がっていくと言えばいいのかな。いろいろ引き出しができてて、こうなったらこうなるやろって思い描けるようになる。教科書通りにテーブル上で動かすんじゃなく、流れのなかで感じる部分っていうのは、まだまだ伸ばしていけるってことよ」
とはいえ、寄る年波には抗えない。自身のフィジカルとも、上手く折り合いをつけていく必要がある。
「試合に出れなくなったら一気に落ちると思う。いままでの先輩たちがそう言ってるし、いっかいでも休んだりしたら落ちると。30分でも40分でも試合に出て練習を休まなければ、年とともに確かに落ちていくけど、それは緩やかになっていくってみんな言ってて、最近は自分でもそうかなと実感してる。
衰えるのは……全部よ。スピードも動体視力も判断も、それから足も回復も。最後の一歩が出ないとかね。それを補うためにいまはトレーニングをしっかりしてるから。34(歳)までは鍛えるほうに力を入れてたけど、35(歳)からは体幹とかスムーズさや滑らかさを重視するほうに変えた。そうしたことでカバーできたらいいなって、いまは思う」