アイシングの処置をしながらカズが連絡をとっていた相手とは?
ロッカーで一番喜んでいたのは、カズ、ゴン、北澤、井原らドーハ組だった。中田英寿は淡々として、城も妙に落ち着いていたという。
ホテルに戻り、並木はカズの部屋に行き、アイシングの処置をしていた。その時もカズはドーハ組の選手に連絡をとり、笑顔で話をしていたという。
「カズにとってドーハ組は特別な存在で、一刻も早く話をしたかったんじゃないですか。最終予選は、やはり特別な思いがあったと思うんで」
ホテルに戻り、並木はカズの部屋に行き、アイシングの処置をしていた。その時もカズはドーハ組の選手に連絡をとり、笑顔で話をしていたという。
「カズにとってドーハ組は特別な存在で、一刻も早く話をしたかったんじゃないですか。最終予選は、やはり特別な思いがあったと思うんで」
ホテルロビーや周辺はジョホールバルに応援に来ていたファンが多数集まり、騒然としていた。そのなかで北澤はお祝いのビールをロビーにいるファンに配っていた。選手たちはテレビ出演などが続き、それは深夜遅くまで続いた。
経験豊富なカズやゴン、井原、北澤が「初」の喜びに酔いしれた。それはドーハを知る彼らが、その価値を痛いほど理解していたからでもある。
文●佐藤 俊(スポーツライター)