【W杯アジア予選を突破した日】初出場を決めたマレーシアの夜と岡田監督からのお礼の封筒

カテゴリ:連載・コラム

佐藤俊

2020年04月18日

新連載『W杯アジア予選を突破した日』ジョホールバル編 #1 岡田監督が語った感謝

マレーシアのジョホールバルでW杯初出場を決めた日本代表。最後は岡野が決めた。(C) Getty Images

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 過去6度のワールドカップに出場した日本代表は、これまで5度のアジア予選を突破してきた。本稿ではそれぞれの最終予選突破を果たした試合にスポットを当て、そこにまつわる舞台裏エピソードや関係者たちの想いに迫る。

――◆――◆――

 フランス・ワールドカップ・アジア最終予選。B組の日本は、韓国に次いで2位となり、イランとのアジア第3代表決定戦に臨むことになった。

 1997年11月16日、マレーシアのジョホールバルで試合が開催されることになるのだが、この試合に向けて日本代表の岡田武史監督はトレーナーの並木麿去光ら先発隊を現地に送り、決戦への準備を着々と進めていた。

 ジョホールバルに先に入った並木は、まずラーキンスタジアムのチェックに行った。

 そこは半年前にワールドユースの準々決勝でガーナと試合をしていたので、よく覚えていた。ただ、その時はロッカールームが狭く、マッサージ用の簡易ベッドなどを置く場所に苦労し、選手もリラックスできるスペースがなかった。もうひとつホーム用のロッカーを確認して見てみると2倍の広さがあった。試合では日本は狭いロッカーの予定になっており、仕事的にも、またワールドユースで負けた同じロッカーでは勝負運もどうかと思った。幸いイランはまだ到着していなかったので、マレーシアのサッカー協会に「ロッカールームを替えてもうおう」と話をしに行った。

「たまたまそのスタジアムにマレーシア協会理事のヤップがいたんです。それで『替えてもらってもいいか』って聞いたら『日本チームのためならいいよ』って言ってくれたんですよ。広いロッカーになり、よりいい環境で気持よく試合に挑めるじゃないですか。小さなことだけど、そういうことも大事かなって思っていました」

 並木らスタッフはアリ・ダエイ、アジジ、マハダビキアら強烈な攻撃陣を持つイランは相当に強いという話を聞いていた。一方でダエイは足首の状態が悪いという情報も入っていた。試合前日、日本の練習時間と同じ時にスタジアムに姿を見せたイランは42時間もの長時間の移動の影響もあって、コンディションが整わず、「かなり疲れている」と選手もスタッフも感じていたという。

 そして、それが試合で現実になる。
 

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