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【連載・東京2020】旗手怜央/前編「大学屈指のアタッカーはいかに育ったのか。名門”静学”を選んだ理由」

カテゴリ:日本代表

多田哲平(サッカーダイジェスト)

2019年07月08日

「入学当初、技術だけで言えば静学では下のほうだった」

単身、名門・静岡学園に越境入学。寮生活で人としても成長した。(C)SOCCER DIGEST

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――静学は推薦で入学したのですか?
「中学の時の監督に『静学にいきたい』と伝えて、練習参加の打診をしてもらったんです。それで練習に参加させてもらった時に、シュート力を見込まれて、推薦で入学させてもらった感じですね」
 
――ひとりで静岡に?
「はい。寮で生活していました」
 
――高校生でいきなり寮生活は、大変だったのでは?
「1年生の時はきつかったです。食事、食器洗い、掃除とか色々な当番があったので。それまで親に任せていた家事を、全部自分でやらなければいけなくなって。入学当初は身の周りのことで手いっぱいで、練習どころじゃなかった時期もありましたね。洗う食器も50人分くらいあったし、洗濯物の量も多い。いつもビブスを30枚、40枚くらい洗っていました」
 
――静岡学園の部員はかなり多いですしね。
「僕がいた頃は150人くらいいました。今はもっと増えて200人くらいいるらしいです」
 
――そうやって全国から実力者が集まってきます。そのなかでどう自分をアピールしようと?
「川口(修)監督にはシュート力を評価してもらっていて、ポジションが中学時代のボランチから前目になったのは大きかったです。ただ僕は入学当初、技術だけで言えば静学では下のほうでした。このままでは生き残れないと危機感すら抱いていたくらいです。だけど、僕には唯一“やり続ける”能力だけはあったんですよね。ひとりでゴールを決められるように、3年間ひたすら個の力を磨きました。それがアピールにつながったんだと思います」
 
――技術で劣っていると痛感した時、それでも折れなかったのはなぜ?
「『試合に出たい』『トップチームの緑のユニホームを着たい』という明確な目標があったからこそ頑張れました。あとは仲間に刺激をもらったのもありましたね。1年生の夏前からトップチームに上がっていた同級生がひとりいたんですよ。普通そういう時って気持ちが浮ついてもおかしくないけど、その選手はチームの練習が終わってからも、ずっと自主練をやっていたんです。
 
 大体16時半から練習がスタートするトップチームと違って、僕ら下級生は18時半に始まって、終わった頃にはもう20時半くらいになる。それからまだ練習するなんて、僕にとっては衝撃でした。でも自分よりも上にいる選手がそれだけ努力しているのに、自分が怠けていたらどんどん差が開くだけだと思って、それから僕も自主練をやるようになりましたね」
 
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