中心的な役割さえ担える。わたしはかなり楽観的だ
わたしが中島の活躍を楽観視しているのは、彼が単なるドリブラーの枠に収まっていないからだ。
無論、みずから仕掛けて相手ディフェンス網に風穴を開けるプレーはお手の物だが、局面局面で最適解を見つけ出し、ゴールに直結するパスやクロス、ランニングができるセンスを持ち合わせている。惚れ惚れするほどだ。
もちろんウルブスも、中島を「一線級のドリブラー」という観点でのみ評価しているわけではないだろう。いくらその個性が武器としてハイレベルでも、それだけでプレミアの名だたるディフェンダーたちと渡り合えるはずがない。その点、中島は視野がとても広く、パスやシュートの精度はもとより、状況判断が迅速で正確。仲間の個性を最大限に引き出す能力がずば抜けていて、ドリブルは数あるレパートリーのひとつに過ぎないのだ。
無論、みずから仕掛けて相手ディフェンス網に風穴を開けるプレーはお手の物だが、局面局面で最適解を見つけ出し、ゴールに直結するパスやクロス、ランニングができるセンスを持ち合わせている。惚れ惚れするほどだ。
もちろんウルブスも、中島を「一線級のドリブラー」という観点でのみ評価しているわけではないだろう。いくらその個性が武器としてハイレベルでも、それだけでプレミアの名だたるディフェンダーたちと渡り合えるはずがない。その点、中島は視野がとても広く、パスやシュートの精度はもとより、状況判断が迅速で正確。仲間の個性を最大限に引き出す能力がずば抜けていて、ドリブルは数あるレパートリーのひとつに過ぎないのだ。
あとは、一日も早くサポーターを味方に付けること、彼らのアイドルになることだ。
プレミアのファンは、冒険的で意外性のあるプレーをより好む。思いもよらない位置から放つミドルシュートや、即興的な閃きで敵をかく乱する中島が、もっとも得意とするところだろう。遠慮せずにそうしたプレーを存分に披露すれば、おのずと支持を得られるはずだ。ゲームをワンプレーで一変させる力を持っている。チームメイトも必然的に、中島にボールを集めるようになるはずだ。
いまだウルブス入団は噂の域を脱しないし、正式発表があるまでなにが起こるか分からないのがフットボールの世界だ。ただ、中島翔哉とウルブスの愛称はすこぶる良い、それだけは断言できる。中心的な役割さえ担えるのではないか。わたしはかなり楽観的だ。
――――――――――◆―――――――――◆――――――――――――
著者プロフィール
マイケル・プラストウ/1959年、英国のサセックス州出身。80年に初来日。91年に英国の老舗サッカー専門誌『ワールドサッカー』の日本担当となり、現在に至る。日本代表やJリーグのみならず、アジアカップやACLも精力的に取材し、アジアを幅広くカバー。常に第一線で活躍してきた名物記者だ。ケンブリッジ大学卒。
プレミアのファンは、冒険的で意外性のあるプレーをより好む。思いもよらない位置から放つミドルシュートや、即興的な閃きで敵をかく乱する中島が、もっとも得意とするところだろう。遠慮せずにそうしたプレーを存分に披露すれば、おのずと支持を得られるはずだ。ゲームをワンプレーで一変させる力を持っている。チームメイトも必然的に、中島にボールを集めるようになるはずだ。
いまだウルブス入団は噂の域を脱しないし、正式発表があるまでなにが起こるか分からないのがフットボールの世界だ。ただ、中島翔哉とウルブスの愛称はすこぶる良い、それだけは断言できる。中心的な役割さえ担えるのではないか。わたしはかなり楽観的だ。
――――――――――◆―――――――――◆――――――――――――
著者プロフィール
マイケル・プラストウ/1959年、英国のサセックス州出身。80年に初来日。91年に英国の老舗サッカー専門誌『ワールドサッカー』の日本担当となり、現在に至る。日本代表やJリーグのみならず、アジアカップやACLも精力的に取材し、アジアを幅広くカバー。常に第一線で活躍してきた名物記者だ。ケンブリッジ大学卒。