【北澤豪のリーガ見聞録|第3回】例年にない面白さ! 2強以外の「戦略的な戦い」によって上位が混戦に

カテゴリ:特集

サッカーダイジェストWeb編集部

2018年11月27日

バレンシアよりビジャレアルのほうが問題。どこに進みたいのか…。

アーセナルから7年ぶりにビジャレアルに復帰したカソルラ。北澤氏は「観る価値のある選手」と絶賛する。(C)Getty Images

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――アトレティコはどうですか?

 シメオネ監督の、まず守備から入って、そこからどう攻撃を構築していくかという考え方は、決してスペイン的ではないけど、指導者にとっては凄く勉強になるよね。

 彼は点が欲しい場面で、守備的MFを入れたりする。そこはFWじゃないの? って思わず首を傾げてしまうんだけど、彼は冷静にこう言う。「ゴールが欲しいから守備的な選手を中盤に入れた」ってね。

 あの情熱的な見た目に騙されがちだけど、彼はすごく緻密な考えを持った監督だね。どう攻めるかを考える前に、まずボールの奪いどころを作ることを考える。「1点が欲しくてトーマスを入れた」みたいな辻褄が合わないような言い方をするんだけど、そもそも、モノの見方が違うんだよね。
 
 
――そのアトレティコは徐々に盛り返してきましたが、バレンシアは依然として苦しんでいるようです。

 バレンシアはゴールが奪えないだけで、どの試合も内容的には悪くない。タレントも揃っているから、時間が解決してくれると思うよ。それよりもビジャレアルのほうが問題じゃないかな? 彼らはどこに進もうとしているのかよくわからないもん。

 ただサンティ・カソルラ、あの選手は天才だね。とくにボールを持ったときのプレーは、超一流だよ。試合の結果がどうであろうと、彼のプレーが見られればファンは満足なんじゃないかなって思っちゃうくらい。タッチといい、裏を狙ってパスを出すタイミングといい、その出てくるボールのやわらかさといい、凄くいいよね。プレミア(アーセナル)に行く前よりも、客観性があるというか、プレーに余裕があるんだよね。

 
――他にもスゴイ!と思うような選手はいますか?
 
 セビージャのベン・ヤーデルは好きだね。もとはフットサル選手だから、ボールの持ち方が丁寧で、足裏も使えて、スピード感もある。

 あと同じセビージャのフランコ・バスケスもどっちかっていうと、そういうタイプだよね。彼やガンソのような、決してスピードを上げない“ウォーキングサッカー”をする選手は、監督の間でも好みが分かれると思うけど、僕は嫌いじゃないかな。スピードはそんなに上げないけど、技術があるからミスは少ないし、瞬間的なスピードとそれを創り出すのは緩急だと思うから。ベン・ヤーデルなんかはそういうのを持ってるよね。


取材協力:WOWOW
取材・文:竹田忍(サッカーダイジェストWeb編集部)

※次回の『リーガ見聞録』は、12月に配信予定。

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【解説者PROFILE】
北澤豪/元日本代表MF。ヴェルディの黄金時代を支えた一人。日本サッカー協会理事、日本障がい者サッカー連盟会長を務める。 <選手経歴>本田技研→読売クラブ→ヴェルディ川崎→東京ヴェルディ(2002年引退) <日本代表歴>58試合出場3得点

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