アッズーリのサッカーを大きく変える。
今年5月にイタリア代表監督に就任したロベルト・マンチーニも、当面はヴェッラッティをレジスタとして起用する意向を持っていない。アンカーで司令塔を担うのはジョルジーニョだ。
ただ、過去5試合はロレンツォ・ペッレグリーニ、ブライアン・クリスタンテ、マルコ・ベナッシといった縦志向の強いタイプがインサイドハーフを務めたため、ショートパスの交換で攻撃のリズムを作ろうとするジョルジーニョの持ち味がほとんど活きなかった。
しかし、怪我のため過去2回は不在だったヴェッラッティが初めてマンチーニの下でプレーした10月の2試合でアッズーリは、それまでとはまったく異なる表情を見せる。
中盤のジョルジーニョとバレッラ、そしてヴェッラッティが流れるようにボールを動かし、3トップ(フェデリコ・ベルナルデスキ、インシーニェ、フェデリコ・キエーザ)とも効果的に連携。完全に主導権を握って試合を支配し、多くの決定機を作り出したのだ。ボール支配率はウクライナ戦が70%、ポーランド戦も68%、パス成功率は90%と87%、シュート数は20本(うちペナルティーエリア内から10本)と18本(同11本)。このデータだけでもいかにポジティブな内容だったかがうかがえるだろう。
ただ、過去5試合はロレンツォ・ペッレグリーニ、ブライアン・クリスタンテ、マルコ・ベナッシといった縦志向の強いタイプがインサイドハーフを務めたため、ショートパスの交換で攻撃のリズムを作ろうとするジョルジーニョの持ち味がほとんど活きなかった。
しかし、怪我のため過去2回は不在だったヴェッラッティが初めてマンチーニの下でプレーした10月の2試合でアッズーリは、それまでとはまったく異なる表情を見せる。
中盤のジョルジーニョとバレッラ、そしてヴェッラッティが流れるようにボールを動かし、3トップ(フェデリコ・ベルナルデスキ、インシーニェ、フェデリコ・キエーザ)とも効果的に連携。完全に主導権を握って試合を支配し、多くの決定機を作り出したのだ。ボール支配率はウクライナ戦が70%、ポーランド戦も68%、パス成功率は90%と87%、シュート数は20本(うちペナルティーエリア内から10本)と18本(同11本)。このデータだけでもいかにポジティブな内容だったかがうかがえるだろう。
就任から最初の5試合で大幅にメンバーを入れ替えてきたマンチーニが、ウクライナ戦からひとりも変えずにポーランド戦に臨んだという事実は、実に象徴的だ。
この10月の2試合は、ヴェッラッティがジョルジーニョの理想的なパートナーであるというだけでなく、彼自身にとっても初めて持ち味を存分に発揮する「居場所」を見出したという意味で、何年か後にアッズーリの未来にとって極めて重要なエポックとして思い出
されるかもしれない。
文:片野道郎
※『ワールドサッカーダイジェスト』2018年11月15日号の連載「アッズーリ復権の担い手たち」より加筆・転載
この10月の2試合は、ヴェッラッティがジョルジーニョの理想的なパートナーであるというだけでなく、彼自身にとっても初めて持ち味を存分に発揮する「居場所」を見出したという意味で、何年か後にアッズーリの未来にとって極めて重要なエポックとして思い出
されるかもしれない。
文:片野道郎
※『ワールドサッカーダイジェスト』2018年11月15日号の連載「アッズーリ復権の担い手たち」より加筆・転載