ついにアッズーリの主役へ。ヴェッラッティがチームの“表情”を変える!

カテゴリ:ワールド

片野道郎

2018年11月14日

アッズーリのサッカーを大きく変える。

現アッズーリで10番を背負うインシーニェ(右)はペスカーラ時代のチームメイトだ。(C)Getty Images

画像を見る

 今年5月にイタリア代表監督に就任したロベルト・マンチーニも、当面はヴェッラッティをレジスタとして起用する意向を持っていない。アンカーで司令塔を担うのはジョルジーニョだ。
 
 ただ、過去5試合はロレンツォ・ペッレグリーニ、ブライアン・クリスタンテ、マルコ・ベナッシといった縦志向の強いタイプがインサイドハーフを務めたため、ショートパスの交換で攻撃のリズムを作ろうとするジョルジーニョの持ち味がほとんど活きなかった。
 
 しかし、怪我のため過去2回は不在だったヴェッラッティが初めてマンチーニの下でプレーした10月の2試合でアッズーリは、それまでとはまったく異なる表情を見せる。
 
 中盤のジョルジーニョとバレッラ、そしてヴェッラッティが流れるようにボールを動かし、3トップ(フェデリコ・ベルナルデスキ、インシーニェ、フェデリコ・キエーザ)とも効果的に連携。完全に主導権を握って試合を支配し、多くの決定機を作り出したのだ。ボール支配率はウクライナ戦が70%、ポーランド戦も68%、パス成功率は90%と87%、シュート数は20本(うちペナルティーエリア内から10本)と18本(同11本)。このデータだけでもいかにポジティブな内容だったかがうかがえるだろう。
 
 就任から最初の5試合で大幅にメンバーを入れ替えてきたマンチーニが、ウクライナ戦からひとりも変えずにポーランド戦に臨んだという事実は、実に象徴的だ。
 
 この10月の2試合は、ヴェッラッティがジョルジーニョの理想的なパートナーであるというだけでなく、彼自身にとっても初めて持ち味を存分に発揮する「居場所」を見出したという意味で、何年か後にアッズーリの未来にとって極めて重要なエポックとして思い出
されるかもしれない。
 
文:片野道郎
 
※『ワールドサッカーダイジェスト』2018年11月15日号の連載「アッズーリ復権の担い手たち」より加筆・転載
 
【関連記事】
18歳でアッズーリ入り! 話題の「ピルロ2世」とは何者か?
「ブラジル生まれでイタリア代表の司令塔」ジョルジーニョがアッズーリ復権の鍵を握る
18歳の「ピルロ2世」を含む3名を初招集! イタリア代表の最新メンバー発表
C・ロナウドとのセルフィーでキエッリーニの“アレ”が全世界に…思わぬ悲劇にミラン若手が謝罪
かつてはガッキーなども就任。今年の高校サッカー選手権の応援マネージャーは清原果耶さんに決定!

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ