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伝統の価値が問われる“南米クラシコ”――アルゼンチンで軽視された原因は何か?【現地発】

カテゴリ:ワールド

チヅル・デ・ガルシア

2018年10月19日

ボカとリーベルの両指揮官も代表を「軽視」?

国内だけでなく、南米でも、タイトル奪取を見据えているボカとリーベル。そんな2大クラブの存在感の強さも南米クラシコに影響したようだ。 (C) Getty Images

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 代表戦よりもリベルタドーレスを重視していたのはサポーターだけではない。

 ボカのギジェルモ・バロスケロット監督とリーベルのマルセロ・ガジャルド監督はいずれも、ブラジルとのクラシコのため代表に招集された選手(ボカのクリスティアン・パボンとリーベルのフランコ・アルマーニ)を「負傷中」という理由で貸し出さなかったのだ。

 ただ、両指揮官とも、同じ日程で国際親善試合を行なったウルグアイ代表とコロンビア代表、パラグアイ代表には自軍から選手を貸していることから、彼らの決断からは、リベルタドーレス重視だけでなく、今のアルゼンチン代表に対する低評価も見えてくる。

 正式監督が、いまだ決まらず、方向性が定まらないままリオネル・スカローニが監督代行を務めている現在の代表チームに、リベルタドーレス準決勝を直前に控えている状況で、不透明なチームに「大事な選手を貸すわけにはいかない」というボカとリーベルの両監督の決断が、今回のクラシコの価値そのものを一段と下げる要因になってしまったことは否めない。

 アルゼンチンのスポーツ専門局の人気アナウンサー、セバスティアン・ビニョーロは、自身が司会を務める番組の中で「ブラジルと対戦したアルゼンチンを見ていて、本当に我々の代表チームなのかという疑問を拭い去ることができなかった」と語った。

 さらに「将来が期待できる選手たちが出場していて、スカローニがいい仕事をしていることは認めるが、メッシはいないし、正式な監督も決まっていない。チームが今後どのようなプランで活動を続けるのかも分からない」と続けたビニョーロの意見は、今回のクラシコを軽視したアルゼンチン国民の心情を率直に表現するものだった。

文●チヅル・デ・ガルシア
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