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佐藤寿人がロシアW杯を解説!強豪国の苦戦、新星の出現、VAR… 現役選手の視点で語り尽くす!!

カテゴリ:国際大会

サッカーダイジェスト編集部

2018年07月12日

ポイント3――VARの影響

ワールドカップでは初めて導入されたVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)。ミスジャッジの減少にはひと役買っている。

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 今大会では選手以上にVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)も注目されました。ゲームの結果に大きく関わるシステムで、賛否両論ありますが、個人的には継続的に運用してほしいです。
 
 これまではファウルを見逃されるシーンが多々ありましたが、その取り締まりには非常に効果的です。ジャッジが難しい場合、毎回、ゲームを止めてレフェリーが映像を確認するので、試合の流れが停滞するデメリットはありますが、そこは徐々に慣れていくと思います。
 
 大事なのは正しいジャッジで、試合が成立すること。どちらかと言えば、攻撃の選手のほうが恩恵を受けるシステムかもしれないですが、ブラジルとコスタリカの一戦では、ネイマールがエリア内で倒されてPKを獲得したのに、その後にVAR判定で取り消されました。こういう逆のパターンもあるだけに、審判を欺くエリア内でのダイビングの抑止力にもなるはずです。
 
 もっとも、特別なブースを設けて数人のレフェリーが映像を隈なくチェックする必要があるので、設備費や人件費は高くつきます。そう考えるとJリーグで導入するのは難しいはず。今後は世界が注目するワールドカップやチャンピオンズ・リーグの数試合など、限られたゲームで運用されるのが現実的でしょう。
 
 それと今大会はフェアプレーポイントという新たなルールが、日本のグループで適用されました。最終戦を終えて日本とセネガルは得失点、総得点、直接対決の成績でも並び、フェアプレーポイント(イエローカードやレッドカードの枚数などをポイント化したもの)の差で日本がグループを2位で通過しました。
 
 ただ、審判によってはカードの出し方は異なりますし、他の決め方はないのかなとも正直、感じています。しかし当該チームでPK戦を行なうのはスケジュール的に難しいですし……議論の余地はありそうです。
 
 また、このルールで騒動も起きました。ポーランドに負けていた日本が、他会場の結果に命運を委ね、自陣でのボール回しを徹底したことで批判されました。
 
 でも僕は間違った判断ではなかったと感じます。ワールドカップの試合を楽しみにしていた人には申し訳ないですが、勝負の世界では普通なこと。僕ら選手は決してショーをやっているわけではなく、勝負をしているわけです。ポーランド戦には敗れましたが、グループリーグ突破という“成果”を手にしたのだから、西野監督の決断は批判されるものではありません。
 
 さて最後になりましたが、僕はサッカー界に新風を吹き込んでもらいたいという意味で、大会前の優勝予想にベルギーを挙げました(編集部・注/ベルギーは準決勝で敗退)。もっともどの国が優勝しても、ロシア大会を境に新たなトレンドが生まれるはずです。次のカタール大会に向けてどのような流れができるのか楽しみです。

構成●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

※『サッカーダイジェスト』7月26日号より転載。
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