もっと駆け引きしてほしい。欧州のクラブからお金をしっかりもらわんと。
少々意外だったのは、他のJリーガーの大半と同じように、稲本も指導者ライスセンスの講習に通っているという事実だ。しかもC級を修了し、B級を受けようとかというタイミングらしい。その勉強のためなのか、以前はまるでしなかった海外サッカーのテレビ観戦も、いまでは日常になっているという。ひとは変われば、変わるものだ。
「監督目線というか、最近は練習しながらでも、若手のこととかをそういう風に見てたりしますね。僕自身、いろんな監督の下でいろんな考え方を学んで、いろんな練習メニューをこなしてきた。僕やったらどうするかなとか、よくイメージするようになりましたよ。海外の試合とか代表戦も分析しながら観るようになったし、そこに面白さを感じてる。
ビッグクラブが強いのは当たり前やないですか。でも例えば、ドイツのホッフェンハイムとか、大した戦力でもないのにむっちゃいいサッカーしてて、結果も出してる。なんで勝てるんやろか。監督も若いのに。そういうのにすごく興味を持ちはじめてますね」
現在は若くして海外に飛び出すJリーガーが少なくない。今夏もガンバ大阪から堂安律がフローニンゲンへ、浦和レッズから関根貴大がインゴルシュタットへ旅立った。中田英寿、小野伸二、中村俊輔らとともに欧州挑戦のパイオニアだった身として、志を持つ若武者たちにどんなメッセージを寄せるのか。
「すぐに帰ってきてほしくない、というのが正直な気持ちかな。行ってみたけど、1年でダメで帰ってくる。それもしょうがない。でも、あそこに行けるだけでもなかなかないチャンスなわけやから、もっとこだわってほしいんです。行けるなら若いうちから行ったほうがいいし、いまはA代表じゃなくてもいいとか、ルールがいろいろ改正されてて、かなり羨ましい(笑)。怖がらずにやり続けてほしいですね」
その一方で、送り出すJクラブにはこんな注文をつけた。
「選手たちにはどんどん挑戦してほしい。ただ、Jリーグのクラブはクラブで、そう簡単に出すのはどうかと思うんですよ。けっこう簡単に手放すじゃないですか、大事な戦力を。ひとつのビジネスとして、もっと駆け引きしてほしい。欧州のクラブからお金をしっかりもらわんと。フリーで出ていくケースがあまりにも多い。大事な人的資源をタダであげてるようなもんですからね。移籍金を取るには複数年契約をしておくしかない。契約更新しない選手には強気に出るべきやし、そういう気概のあるクラブが増えれば、日本サッカーはもっと発展すると思う」
柴崎岳がスペイン2部でチャレンジをスタートさせ、1部ヘタフェに入団した事実を「ホンマに頼もしい」と称え、ガンバ大阪ユースの後輩にあたる堂安の選択に対しても「オランダとかベルギーは何気に観てるひとは観てるから、いい選択。もがいてほしい」とエールを贈った。
「監督目線というか、最近は練習しながらでも、若手のこととかをそういう風に見てたりしますね。僕自身、いろんな監督の下でいろんな考え方を学んで、いろんな練習メニューをこなしてきた。僕やったらどうするかなとか、よくイメージするようになりましたよ。海外の試合とか代表戦も分析しながら観るようになったし、そこに面白さを感じてる。
ビッグクラブが強いのは当たり前やないですか。でも例えば、ドイツのホッフェンハイムとか、大した戦力でもないのにむっちゃいいサッカーしてて、結果も出してる。なんで勝てるんやろか。監督も若いのに。そういうのにすごく興味を持ちはじめてますね」
現在は若くして海外に飛び出すJリーガーが少なくない。今夏もガンバ大阪から堂安律がフローニンゲンへ、浦和レッズから関根貴大がインゴルシュタットへ旅立った。中田英寿、小野伸二、中村俊輔らとともに欧州挑戦のパイオニアだった身として、志を持つ若武者たちにどんなメッセージを寄せるのか。
「すぐに帰ってきてほしくない、というのが正直な気持ちかな。行ってみたけど、1年でダメで帰ってくる。それもしょうがない。でも、あそこに行けるだけでもなかなかないチャンスなわけやから、もっとこだわってほしいんです。行けるなら若いうちから行ったほうがいいし、いまはA代表じゃなくてもいいとか、ルールがいろいろ改正されてて、かなり羨ましい(笑)。怖がらずにやり続けてほしいですね」
その一方で、送り出すJクラブにはこんな注文をつけた。
「選手たちにはどんどん挑戦してほしい。ただ、Jリーグのクラブはクラブで、そう簡単に出すのはどうかと思うんですよ。けっこう簡単に手放すじゃないですか、大事な戦力を。ひとつのビジネスとして、もっと駆け引きしてほしい。欧州のクラブからお金をしっかりもらわんと。フリーで出ていくケースがあまりにも多い。大事な人的資源をタダであげてるようなもんですからね。移籍金を取るには複数年契約をしておくしかない。契約更新しない選手には強気に出るべきやし、そういう気概のあるクラブが増えれば、日本サッカーはもっと発展すると思う」
柴崎岳がスペイン2部でチャレンジをスタートさせ、1部ヘタフェに入団した事実を「ホンマに頼もしい」と称え、ガンバ大阪ユースの後輩にあたる堂安の選択に対しても「オランダとかベルギーは何気に観てるひとは観てるから、いい選択。もがいてほしい」とエールを贈った。