【ミラン番記者】本田圭佑と長友佑都は揃って今夏に新天地へ…

カテゴリ:海外日本人

マルコ・パソット

2017年04月20日

揃ってミラノを去るのは少し寂しい気がする。

ミラノ・ダービーで長友(右)はスソ(中央)のマークを任された。しかし、来シーズンのインテルの構想には入ってなさそうだ。写真:Alberto LINGRIA

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 そして偶然にも、同じ日本人の長友佑都もまたほぼ確実にミラノを去る。長友の場合は6月30日でフリーになる本田と違って、まだインテルとの契約が残っているが(2019年6月まで)、上層部に重要視されていない。
 
 長友の今シーズンもあまり芳しいものではなく、ピッチでプレーするよりもベンチのほうが多く、バックアッパーとして我慢を強いられてきた。
 
 ここまでの総プレータイムは955分で、本田の95分とは桁が一つ違う。また、今回のダービーでは10試合ぶりに左SBでスタメン起用され、相手のエースであるスソのマークを命じられていた。それでもインテルは、長友を来シーズンの戦力として考えていない。
 
 誰からも好かれる明るいキャラクターで、インテル愛を公言して憚らない長友が去るとなれば、インテリスタは涙を流すだろう。しかし、すでにクラブは今夏にリカルド・ロドリゲス(ヴォルフスブルク)やカイル・ウォーカー(トッテナム)などを獲得して、彼を放出しようと考えている。クリスタル・パレス、サンプドリア、アタランタなどがその候補だ。
 
 ユウトとケイスケ。同じ1986年生まれで日本から来たサムライは、ポジションやキャラクターなど異なる部分は多々あるが、決して騒ぎを起こさないところは似通っている。ベンチに追いやられても、決して不平を漏らさず、監督とも衝突しない。少なくとも公の場では。それが日本人のスタイルなのだろう。出番が減ればクラブや指揮官に造反する選手が少なくないセリエAでは稀な、素晴らしいプロ意識の高さだ。
 
 その彼らが揃って今夏にミラノを去るのは少し寂しい気がする。来シーズンの2人がどこでプレーするか現時点で不透明だが、本田と長友の幸運を心から願う。
 
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト紙)
翻訳:利根川晶子
 
【著者プロフィール】
Marco PASOTTO(マルコ・パソット)/1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動を始める。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。
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