【ミラン番記者】本田圭佑と長友佑都は揃って今夏に新天地へ…

カテゴリ:海外日本人

マルコ・パソット

2017年04月20日

「がんばれケイスケ!」と言いたくなってくる…。

ミランのモンテッラ監督(左)とファッソーネ新CEO(右)。ともに本田を来シーズンの戦力として考えていない。(C)Getty Images

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 かなり攻撃に偏ったプレーをするために、ベンチにいたオフェンスの選手は全てピッチに投入された。たった一人を除いては――またも聞きなれたフレーズだが――それが本田だった……。そんな彼の姿を見ていると、思わずこう言いたくなる。
 
「がんばれケイスケ!」
 
 あとたった6試合で断末魔の苦しみから解放される。これまでも何度も書いてきたが、本田は今夏に契約満了で間違いなくミランを去る。しかし、それまではどんな相手と戦い、どんな戦術を用い、どんな結果に終わろうと本田には関係ない。ミランは本田の関係ないところで回っている。
 
 とにかくこの日は“ミランにとっては”祝うべき日であった。もちろんダービーを引き分けに持ち込み、順位を保った(ミランが6位、インテルが勝点2差で7位)こともあるが、同時に中国人新オーナーの下での初めての試合だったからだ。ダービーの2日前である4月13日に株式譲渡の最終手続きが終わっていた。
 
 それにしてもこのオーナー交代劇は長かった。中国系タイ人のビー・タエチャウボンとの交渉から始まってかれこれ2年以上が経つ。31年間のシルビオ・ベルルスコーニ時代は、29ものタイトルと共に幕を閉じた。
 
 今後は48歳の中国人企業家、リー・ヨンホンの時代となる。彼の個人資産は、妻の事業や梱包業、リン鉱石の酸の採掘、不動産運用などを含め約5億ユーロ(約600億円)にも上ると言われている。なかでも一番メインになっている不動産業だ。
 
 ただ、今回のオーナー交代にはいくつかの不明な点がある。そもそもこの話が持ち上がった時、買い手は中国人企業家たちのコンソーシアムだったはずだ。彼らが少しずつ出資してミランを買うはずだった。それがいつの間にか一人去り、二人去り、最後にはリー・ヨンホンだけが残った。
 
 いや、正確に言えば彼だけではない。クロージング(最終株式譲渡手続き)に持ち込むには、アメリカのヘッジファンド『エリオット』の助けを借りる必要があった。彼は同社から3億300万ユーロ(約363億円)を融資してもらい、これから18か月に分けてそれを返済していくことになっている。
 
 とはいえ、リー・ヨンホンはかなりの額をこの夏のカルチョメルカートに投資することを約束している。契約満了で本田がミランを去るのと入れ替わりだ。
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