【ミラン番記者】本田圭佑は「忘れられている」。監督にもメディアにもファンにも…

カテゴリ:連載・コラム

マルコ・パソット

2017年03月10日

このままいけばプレータイムはフィールドプレーヤーで最下位に。

モンテッラ監督の中の序列ははっきりしている。本田はほとんど構想外の状態だ。写真:Alberto LINGRIA

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 本田がここまでプレータイムは計95分で、これはミランのフィールドプレーヤーの中で下から二番目だ。しかしシーズン終了までには、最下位に落ちてしまう可能性がかなり高い。
 
 現時点でビリのマティアス・フェルナンデスは92分と、本田とはたった3分間の差。何より両者の大きな違いは、昨夏の加入以降、M・フェルナンデスはずっと怪我に泣かされてきたが、本来はフィオレンティーナ時代からのモンテッラのお気に入りの選手であるということだ。
 
 コンディションも良くなってきた今、シーズン終盤に向けてM・フェルナンデスは本田よりもプレー機会を得る可能性が高い。
 
 とにかくモンテッラの選手の好みは、はっきりしている。ウイングはジャコモ・ボナヴェントゥーラが怪我でシーズン中の復帰は絶望的だが、スソは絶対不可欠。その横には新加入のデウロフェウがいて、その下にオカンポスだ。
 
 CFではカルロス・バッカが一時期、ジャンルカ・ラパドゥーラに押され気味だったが、最近ではレギュラーに返り咲いた。
 
 セントラルMFはユライ・クツカのダイナミックなプレーにモンテッラは引き続き信頼を寄せている。ここ最近のサプライズは、しばらくマヌエル・ロカテッリに押されっぱなしだったソサの評価が上がっていることだ。また、マリオ・パシャリッチも外すことのできない駒で、M・フェルナンデスとともにアンドレア・ベルトラッチとアンドレア・ポーリも決して消えていない。
 
 CBはアレッシオ・ロマニョーリとガブリエル・パレッタのコンビが定着していたが、最近になってクリスティアン・サパタの評価が上がっている。グスタボ・ゴメスは守備固めでの起用が多い。
 
 サイドバックのレギュラーはマッティア・デ・シリオとイニャツィオ・アバーテ。しかし、アバーテは2月26日のサッスオーロ戦で痛めた左目が思った以上に深刻で、かわりにバンジョーニが重用されている。今シーズンは怪我に苦しんだルカ・アントネッリとダビデ・カラブリアも今後は出番があるだろう。
 
 GKは18歳になったばかりの超逸材ジャンルイジ・ドンナルンマが不動。40歳のベテランであるマルコ・ストラーリ、16歳の若手アレッサンドロ・プリザーリが後ろを固める。
 
 これが今のモンテッラ構想で、ほとんどチームのほぼ全員にチャンスが与えられている。たった一人、忘れ去られた選手を除いては……。
 
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト紙)
翻訳:利根川晶子
 
【著者プロフィール】
Marco PASOTTO(マルコ・パソット)/1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動を始める。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。
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