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「トランスファーよりもトレーニングが好き」クロップ就任でリバプールはどう変化したのか?

カテゴリ:メガクラブ

ジェームズ・ピアース

2017年01月30日

クロップが「決して忘れない」と語った夜とは?

相手を威圧するというよりも、ただ自軍をサポートすることに徹するようになり始めたコップたち。そうした振る舞いをするようになったのもクロップの影響が大きい。 (C) Getty Images

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 とはいえクロップは、徐々にではあったものの、自分のやりたい方向に物事を進めていった。
 
 誰もが予想したとおり、昨シーズンの国内リーグは、チャンピオンズ・リーグ(CL)出場権獲得となる4位以内に入れずに8位で終えることになったが、カップ戦では躍進を遂げた。
 
 このカップ戦での進撃のなかで、潜在能力はあるが、それを発揮できずに燻っている選手のクロップ流の再生術が光った。デヤン・ロブレン、エムレ・ジャン、ロベルト・フィルミーノ、アダム・ララーナ、ディボック・オリジなどは、これに該当する選手たちである。
 
 そうした選手たちの活躍もあり、リーグカップ決勝では、対戦相手のマンチェスター・シティをパフォーマンスでは上回った。しかし、PK戦の末に敗れ去り、惜しくもタイトルを逃した。
 
 ELでは決勝ラウンド1回戦で宿敵マンチェスター・ユナイテッドを破ると、ベスト8ではクロップの古巣ドルトムントを相手に奇跡の逆転劇を演じて見せた。
 
 セカンドレグの残り24分までは、合計スコア2-4で敗退濃厚となっていたが、ここから怒涛の反撃をしたリバプールは、後半ロスタイムにロブレンがヘディングシュートを決めて2戦合計スコアを5-4と逆転し、セミファイナル進出を決めたのである。
 
 この試合後、「最後の30分のコップ(アンフィールドのゴール裏のことで、転じてリバプール・ファンの愛称)は、私が長らく暮らしてきたフットボールの世界でも、最も素晴らしかった」とクロップは振り返った。
 
 コップへの感謝を惜しまないドイツ人指揮官は、「私はとても幸運な男だ。サポーターの助けがなければ、今の結果はありえない。この夜を決して忘れることはないだろう」と語る。

 このコップとの信頼関係を築けたのも、クロップが短期間で成功した要因の一つとも言える。過去数シーズンのコップは、以前のような凄みがなくなっていたが、独特の雰囲気はこのアンフィールドに戻りつつある。
 
 結果的にELは決勝まで進んだが、連覇を目論むセビージャに敗れて、CL出場権獲得はならなかった。関係者やサポーターにとっては残念な結果に終わったものの、クロップは肩を落とすことなく前を見続けていた。
 
 バーゼル(決勝戦の開催地)の宿泊ホテルで準備されていた祝賀会用のパーティーをキャンセルせずに「楽しもう」と言ったのも、他ならぬクロップだった。この席上のスピーチで、ドイツ人指揮官は選手たちにこう宣言している。
 
「これが我々の始まりだ。今後はより多くのファイナルを経験することになるのだから」
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