【コラム】リバプールを覚醒させた「狂気のチアリーダー」クロップの“本能のアシスト”

カテゴリ:メガクラブ

山中忍

2016年11月30日

チーム一丸で勝利をもぎ取ったリバプールへ高まる評価。

試合終了後、満面の笑みで、熱く選手を称えるクロップ。この情熱的なスタンスがチームの勢いを呼び込んでいる。 (C) Getty Images

画像を見る

 プレミアリーグ13節でチェルシーはトッテナム(○2-1)を退けてリーグ戦の連勝を7に伸ばし、首位に立っている。
 
 そのチェルシーと1ポイント差の2位につけているリバプールは、今節のサンダーランド戦で勝利こそしたものの、スコアレスドローに終わった前節に続いて終盤まで攻めあぐねた。
 
 しかも、今回の敵は降格の有力候補。『サンデー・タイムズ』紙が、相手CBのジェイソン・デナイエルに両軍を通じて最高評価が付けたことも、リバプールがいかに手こずっていたかを表わしている。
 
 とはいえ、優勝候補としての巷のリバプール評は、首位のチェルシーに勝るとも劣らない。
 
 サンダーランド戦のリバプールは、好調だったアダム・ララーナを怪我で欠き、さらに前線のキーマンと言えるフィリッペ・コウチーニョが前半で負傷退場となり、新加入のFWサディオ・マネも移籍後最も苦しんだといえるプレー内容。苦戦を強いられた。
 
 そうした苦境の中でも、若き攻撃志向のチームが一丸となって勝利をもぎ取ったことで、評価はむしろ高まっている。さらにピッチ上の選手たちだけでなく、監督とスタンドの「12人目」をも含むチーム一丸だったことが、高評を呼んでいる。
 
 サンダーランド戦の65分過ぎだった。指揮官のユルゲン・クロップが、おもむろにテクニカルエリアを出てメインスタンド沿いに足を進めながら、ホームの観衆を煽った。
 
 チェルシーの指揮官アントニオ・コンテも、同節のトッテナム戦の終盤にファンの歓声を求めていた。だがそれは、逆転に成功していたチームへの賞賛を要求してのもので、一方のクロップは右腕を何度も激しく突き上げるジェスチャーといい、叫び声を上げる形相の凄みといい、まるでファンを一喝するような振る舞いだったのだ。
【関連記事】
「レジェンドよ、永遠に」、「彼の生き様を愛している」――引退のジェラードに盟友たちから賛辞の声
ジェラードがリバプールにもたらした栄光の数々を振り返ろう
「レジェンドたちだって悪魔のように飲んでいた」とクロップが“泥酔騒動”のルーニーを擁護
607分間も枠内シュート無し…。悩めるヴァーディーにシアラー、オーウェンが「努力が足りない」と指摘
【千葉】レアル、ユベントスなどでプレーした元アルゼンチン代表が監督に就任。「勝者のメンタリティ」を叩き込む

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 2025年7月号
    6月10日(火)発売
    今、面白いクラブを総力特集‼
    ファジアーノ岡山
    徹底読本
    クラブが辿った奇跡のストーリーに迫る
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 2025年7月3日号
    6月19日発売
    新生レアル・マドリー完全攻略読本
    シャビ・アロンソ新体制が始動
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ