• トップ
  • ニュース一覧
  • 「トランスファーよりもトレーニングが好き」クロップ就任でリバプールはどう変化したのか?

「トランスファーよりもトレーニングが好き」クロップ就任でリバプールはどう変化したのか?

カテゴリ:メガクラブ

ジェームズ・ピアース

2017年01月30日

クラブスタッフ全員の名前を覚えることを選手に義務づけ、チーム内に改革をもたらす。

クロップの師事を仰いだ選手たちは自信を深めている。そうした心理的な影響がピッチ上の結果にも反映されはじめている。(C) Getty Images

画像を見る

「TERRIBLE(最悪だ)」

 これはクロップが初ミーティングでホワイトボードに大文字で書いた単語である。クロップは選手たちに、対戦相手が90分間を戦った後に感じるべき感情だと、その意味を説明した。
 
 そのためには、敵よりスピーディーに、そして長距離を走ることが求められた。しつこいほどにプレスをかけてボールを奪い返し、いざ攻撃に転じたら、今度はスピードとテクニックで敵を圧倒する。それがクロップの志向するスタイルだ。
 
 クロップはそのスタイルを身に付けようとする選手たちを褒めたたえ、「みんながみんな、全てに対して責任を持たなくてはいけない」と発破をかけた。
 
 そう、チームワークこそが、クロップが最も大事にしているフットボール哲学だ。選手たちには食事を一緒にすることを義務付け、メルウッドは仕事をする場所であり、友達や家族との憩いの場ではないことを認識させた。
 
 オフの時間が減少した一方で、トレーニングのインテンシティーは増した。さらに選手たちは、メルウッドで働く人たちの名前――食堂で働くキャロルさんからセキュリティー担当のケニーさんまで――をすべて覚えることも義務付けられた。
 
「規律」と「調和」という、しばらくの間クラブから欠落していた2つをもたらしたのである。
 
 ピッチ上に話を戻せば、2015-16シーズン中、とくに就任直後はチームを改善していくのは容易ではなかった。アウェーでチェルシーを3-1で撃破し、マンチェスター・シティを4-1で下すなど素晴らしいパフォーマンスの試合もあったが、継続的に結果が出せずに苦しみ続けた。
 
 ニューカッスル(0-2)、ワトフォード(0-3)、ウェストハム(0-2)などの格下を相手に敗戦を喫したのも、その一端だ。最終的に勝ったとはいえ、1月23日のノーリッジ戦では5-4と大味な試合をして、チームの長所と短所を再確認することになった。
 
 当時のクロップは、絶大な信頼を置くピーター・クラビエツとゼリコ・ブバッチの両コーチとともに、チームにしっかりとトレーニングをさせて、素早く立て直したいと考えていた。
 
 しかし、国内リーグとカップ戦の両方でタイトなスケジュールが組まれていたため、プロジェクトを推し進めるのは困難を極めた。さらに怪我人も続出し、これもまた改革が進まない小さくない要因となった。
【関連記事】
クロップが粋な計らい! チーム全員をバルセロナに「絆を深めるため」の小旅行に連れ出す
【コラム】リバプールを覚醒させた「狂気のチアリーダー」クロップの“本能のアシスト”
【週末決定の主な移籍】パイエが酒井宏、ボージャンが武藤の同僚に! セビージャ補強で清武は放出?
柴崎は現地でラス・パルマスからの電話待ち? 去就はアルゼンチン代表FWの動向次第か
ロカテッリやウーデゴーなど逸材揃い! 1998年&1999年生まれのブレイク候補10選
「バロテッリ2世」のケアンなど新星も! 2000年生まれのブレイク候補10選

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ