【ミラン番記者】本田圭佑にとってデウロフェウ加入は「墓石」に等しい

カテゴリ:海外日本人

マルコ・パソット

2017年01月25日

まるで本田の存在は忘れられたかのように…。

新加入のデウロフェウにとって、かつて共にプレーした経験があるスソとバッカの存在は心強いはずだ。(C)Getty Images

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 本田は戦わないうちから、ライバル争いに敗れてしまった。いや、もっと正確に言えば戦うチャンスさえも与えられていない。
 
「ミランはどんな補強を冬の移籍市場で考えているのか?」
 
 アドリアーノ・ガッリアーニ副会長はそう尋ねられると、一貫してこう答えていた。
 
「我々が唯一探しているのはサイドアタッカーだ。他は必要ない」
 
 そう、ミランは今回の移籍市場でスソ、ボナベントゥーラ、ニアングの代役を担えるウイングを探していた。まるで本田の存在を忘れたかのように……。
 
 創造性と技術を併せ持ち、ドリブルとキックで違いを作るデウロフェウは、たしかにモンテッラが好きなタイプのアタッカーだ。すぐにミラン・デビューするだろう。
 
 だから本田は、このまま残留するならば、今後まるで出番がないが、誰かが怪我をしてポジションが空かない限りはプレーできないと、覚悟する必要がある。彼の前には常に優先順位の高い誰かがいる。本田はこれからの90パーセントをベンチ観戦することになるだろう。
 
 ここにきてニアングには、ジェノアやプレミアリーグ(ワトフォード、アーセナル、レスター、ウェストハム)行きの可能性が出ているが、いずれにしても本田がウイング序列の最下位という事実は変わらない。
 
 ちなみにミランはこの冬、ルイス・アドリアーノを放出した。同じアタッカーだが、CFだけに本田に直接は関係がない。このブラジル人FWの移籍先はスパルタク・モスクワ。ミランに来る前はCSKAモスクワにいた本田は、チームメイトがかつて自分の住んでいたモスクワに去っていくのをどんな想いで見ていたのか。ミランでこれだけ出場機会がないのだから、ロシアへの郷愁が去来していないとは限らない。
 
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト紙)
翻訳:利根川晶子
 
【著者プロフィール】
Marco PASOTTO(マルコ・パソット)/1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動を始める。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。
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