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【ミラン番記者】本田圭佑が「栄光の10番」を背負うことを大多数のミラニスタは不愉快に思っている

カテゴリ:海外日本人

マルコ・パソット

2016年10月20日

本田は元10番たちのようなフォーリクラッセ(規格外の選手)ではない。

8節を終えて5年ぶりに2位タイまで浮上したミラン。このチームに本田が入り込む隙間はあるのか……。写真:Alberto LINGRIA

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 しかし、次にフィジカルな部分が問題となってくる。彼の最大の武器はパスとアシストセンスの良さ、シュート、そしてプレービジョンだ。ただ、パワーやスピードなどフィジカル能力は凡庸の域を出ない。だから、敵の激しいチャージに耐えてボールをキープし、さらには抜き去ることができないのだ。
 
 まさにこの部分が、本田がモンテッラのチームで控えに甘んじる最大の理由である。指揮官がアタッカーに求めている資質が、本田には備わっていないのだ。逆にライバルのスソやエムバイ・ニアングは、そうしたクオリティーが極めて高い。
 
 最後に本田とサポーターとの関係。これは良い時もあれば、悪い時もありと、かなり波がある。最も良好だったのは2014年秋。開幕7試合で6ゴール・2アシストの大活躍を演じた時期だ。
 
 ただ、サポーターが心から本田を愛したことは、残念ながら一度もない。大多数のミラニスタは、彼が栄光ある「ミランの10番」を背負っていることを不愉快に思っているのだ。ベンチを温めるばかりのここ最近は、風当たりがさらに強まっている。
 
 たしかにジャンニ・リベーラ、ルート・フリット、デヤン・サビチェビッチ、マヌエル・ルイ・コスタ、クラレンス・セードルフといったかつてのナンバー10はいずれも真のフォーリクラッセ(規格外の選手)だったが、本田はそうではない。
 
 加えて本田は、“超”がつくほど内向的で、インタビューやTVカメラが嫌いだ。日本ではどうかは知らないが、少なくともイタリアではそうだ。だから多くのイタリア人は、本田の本当の姿を知らない。これはサポーターと良好な関係を築くうえでかなりマイナスだろう。
 
 しかし、一度喋ると決めたら、今度はあまりにも率直に自分の考えを口にしてしまう。つい先日も、そんなことがあったばかりだ。前回のコラムにも書いた通り、本田は「ミラニスタはブーイングしすぎ」と公然と批判したのだ。
 
 サン・シーロが本田をどう迎えるか、まだそれは分からない。発言後の最初のホームゲームであるユーベ戦の反応を、まずは見守る必要がある。ピッチに立つチャンスがあれば、だが……。
 
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト紙)
翻訳:利根川晶子
 
【著者プロフィール】
Marco PASOTTO(マルコ・パソット)/1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動を始める。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。
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