【ミラン番記者】本田圭佑のサポーター批判にミラニスタは「無視」と「怒り」の両極端

カテゴリ:海外日本人

マルコ・パソット

2016年10月13日

爆弾発言で再びイタリア人の関心を集める。

帰国直前のサッスオーロ戦後、ミックスゾーンでサポーターに苦言を呈した本田。ミラニスタの反応とは?(C)Getty Images

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 イタリアでは本田圭佑の名前が、ここにきて再び人々の話題に上るようになっている。しかし悲しいかな、それはピッチでの活躍が理由ではない。今シーズンが始まって以来ずっと、ほとんどベンチを温め続けているのだから(7節を終えたセリエAで先発はゼロ、出場時間は計18分間)、当然だろう。
 
 今の本田は魔法使いが現われて、魔法の杖で全てを変えてくれるのを待つばかりだろう。そうでもないかぎり、この窮状からは抜け出せそうにない。
 
 本田がイタリア人の注目を集めたのは、また“爆弾発言”をしたからだ。
 
 振り返ればちょうど1年前にも、同じようなことがあった。昨年の10月4日、ホームでナポリに敗れた直後という最悪のタイミングで、本田は経営陣、監督、そしてメディアやサポーターに苦言を呈した。
 
「パリSGやマンチェスター・Cのようにチームに大きな投資しなければ、ミランはいつまでも再出発できない。ミハイロビッチ(当時の指揮官)は問題が選手の精神的アプローチにあるって言っている? わからないね。なぜ選手のせいにする? このチームを変えるには、経営陣も監督もサポーターもメディアも全て評価基準を変える必要がある」
 
 イタリアでは、「人前で喋るのが苦手で、大人しい」と思われていた本田の突然の手厳しいコメントに、ミランとその関係者たちは一様に驚いたものだった。
 
 しかし、360度を敵に回したこの本田の発言は、多くのサポーターから支持されたこともまた確かだった。発言の内容には共感できる部分があったうえ、なによりもチームから外される危険を顧みず、率直な思いを声に出した勇気を、ミラニスタたちは評価したのだ。
 
 一方、ミランのナンバー2であるアドリアーノ・ガッリアーニ副会長は、大いに困惑した。チーム方針に物申すことは、ミランでは絶対に御法度だ。ミックスゾーンで日本メディア向けに発せられた本田の発言をもう一度、一語一句まで正確に翻訳しなおさせ検証。ただ、スキャンダルを嫌うクラブは、対外的には“お咎めなし”という結論に落ち着かせた。ガッリアーニはこう取り繕っていたものだ。
 
「本田が日本人記者にコメントすると、彼が実際に何を言ったのか、なかなか正確に知ることができない。困ったものだ」
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