L・エンリケは「戦術的ピリオダイゼーション理論」を実践。
トップクラスのチームの練習を見るのは、非常に興味深い。なかでもバルセロナは別格だろう。何しろリオネル・メッシ、ルイス・スアレス、ネイマールのMSNをはじめ、アンドレス・イニエスタ、セルヒオ・ブスケッツ、ジェラール・ピケといったワールドクラ
スたちがどんなトレーニングを積んでいるのか、直に見られるのだ。私のようなプロコーチにとって、これほど有益なことはない。
近年、バルサの練習は非公開が常となっているが、バルサのカンテラ出身で引退後はコーチも務めた私は、現役選手からスタッフに至るまで知己が多く、見学の特別許可をもらっている。今夏からインド・リーグのベンガルールFCでセカンドコーチを務めているが、それまではバルセロナに住んでいたので、時間が許すかぎりシウタ・エスポルティバ(バルサの練習場)に足を運んでいたものだ。
監督には自らが好む指導理論や戦術志向というものがあり、トレーニングもそうした各自の理念が土台となる。
例えば、2008年から12年までバルサのトップチームを率いたペップ(ジョゼップ・グアルディオラの愛称)の場合は、ヨハン・クライフが指揮した1990年代にフィジカルトレーニングに戦術とテクニックを融合させたパコ・セイルロ(バルサの元フィジカルコーチ)のメソッドを基本にしていた。
ペップ・バルサの成功を受けてそのメソッドは世界中に普及。映像で確認する限りペップはバイエルンとマンチェスター・シティでも、直属のフィジカルコーチであるロレンソ・ブエナベントゥラの手を借り、「練習は常にボールを使って行なう」というセイルロ流のメソッドを継続しているようだ。
2014年夏にルイス・エンリケが監督に就任して以降のバルサは、ペップ時代とはトレーニングメニューが少なからず変わっている。最大の変化は、全てのメニューにおいて戦術的エッセンスが高まったこと。具体的には、ポルト大学の教授ビクトル・フラーデが考案した「戦術的ピリオダイゼーション理論」を土台にしている。
簡潔に言えば同理論は、セイルロが編み出したメソッドを戦術に特化して改良を加えたもの。監督が採用するシステムとそれに伴う各選手のポジショニングといった要素も含めて、全ての練習を戦術レベルでより実戦に近い形で行なうのが最大の特色だ。
つまるところ、この理論の一連の練習を反復して繰り返していくうちに、実際の試合において目まぐるしく変わる局面ごとで、チームとしてどのような動きをすればいいかを、各選手が理解できるようになるわけだ。
これを採用するコーチたちは、「どうしたらできるかを分からせる」というニュアンスで語る。言うまでもなく、11人がバラバラで好き勝手にプレーすれば、フットボールは成立しない。その意味で、この戦術的ピリオダイゼーション理論は、チームを“単一のユニット”として機能させることを最大目的にしたメソッドと言える。
スたちがどんなトレーニングを積んでいるのか、直に見られるのだ。私のようなプロコーチにとって、これほど有益なことはない。
近年、バルサの練習は非公開が常となっているが、バルサのカンテラ出身で引退後はコーチも務めた私は、現役選手からスタッフに至るまで知己が多く、見学の特別許可をもらっている。今夏からインド・リーグのベンガルールFCでセカンドコーチを務めているが、それまではバルセロナに住んでいたので、時間が許すかぎりシウタ・エスポルティバ(バルサの練習場)に足を運んでいたものだ。
監督には自らが好む指導理論や戦術志向というものがあり、トレーニングもそうした各自の理念が土台となる。
例えば、2008年から12年までバルサのトップチームを率いたペップ(ジョゼップ・グアルディオラの愛称)の場合は、ヨハン・クライフが指揮した1990年代にフィジカルトレーニングに戦術とテクニックを融合させたパコ・セイルロ(バルサの元フィジカルコーチ)のメソッドを基本にしていた。
ペップ・バルサの成功を受けてそのメソッドは世界中に普及。映像で確認する限りペップはバイエルンとマンチェスター・シティでも、直属のフィジカルコーチであるロレンソ・ブエナベントゥラの手を借り、「練習は常にボールを使って行なう」というセイルロ流のメソッドを継続しているようだ。
2014年夏にルイス・エンリケが監督に就任して以降のバルサは、ペップ時代とはトレーニングメニューが少なからず変わっている。最大の変化は、全てのメニューにおいて戦術的エッセンスが高まったこと。具体的には、ポルト大学の教授ビクトル・フラーデが考案した「戦術的ピリオダイゼーション理論」を土台にしている。
簡潔に言えば同理論は、セイルロが編み出したメソッドを戦術に特化して改良を加えたもの。監督が採用するシステムとそれに伴う各選手のポジショニングといった要素も含めて、全ての練習を戦術レベルでより実戦に近い形で行なうのが最大の特色だ。
つまるところ、この理論の一連の練習を反復して繰り返していくうちに、実際の試合において目まぐるしく変わる局面ごとで、チームとしてどのような動きをすればいいかを、各選手が理解できるようになるわけだ。
これを採用するコーチたちは、「どうしたらできるかを分からせる」というニュアンスで語る。言うまでもなく、11人がバラバラで好き勝手にプレーすれば、フットボールは成立しない。その意味で、この戦術的ピリオダイゼーション理論は、チームを“単一のユニット”として機能させることを最大目的にしたメソッドと言える。
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