ドイツへレンタル移籍した浅野はアーセナルに戻って来られるか!?

カテゴリ:海外日本人

松澤浩三

2016年08月29日

多くの逸材が消える一方で、一度もレンタルを経験しない者も。

20歳でアーセナルに加入し、すぐに欠かせない存在となったヴィエラ。写真は1996年の同クラブでのデビュー戦の後。 (C) Getty Images

画像を見る

 現在はまだクラブに所属しているが、親クラブであるアーセナルに定住できずに、今シーズンもレンタル移籍か、将来的には完全移籍で放出される可能性が高い有力若手、中堅選手も少なくない。
 
 カール・ジェンキンソン、セルジ・グナブリー、ゲディオン・ゼラレム、チュバ・アクポム、ヤヤ・サノゴ、ジョン・トラル、ホエル・キャンベル…… 名前を挙げていけば切りがない。
 
 以前、ヴェンゲル監督をして「アーセナルのネクスト・ジェネレーションの旗手」と言わしめた選手がいた。
 
 マーク・ランドルは創造力豊かなゲームメーカーで、十代でチャンピオンズ・リーグにも出場したこともあるホープだったが、26歳になった今、彼は4部リーグのニューポートでプレーしている。
 
 アーセナル時代のランドルは、下部リーグのバーンリー、ミルトン・キーンズ、ロザラム・ユナイテッドと、3度もレンタルで放出された経験を持つ。その彼が以前、『ガーディアン』紙とのインタビューで印象的な話をしていたのを思い出す。
 
 当時、イタリア・セリエCのアスコリ(現在セリエB)に所属していた彼は、イングランドの下部リーグでの武者修行について肯定的に捉えているとしながらも、自身は十代の時に欧州の大陸のクラブで経験を積んだ方が良かったと語っている。
 
「イタリアでは技術面で多くを学べた。昔の自分と比べて、今の方が確実に成長している。イングランドを離れたことは、自分が成熟するのにも役立った。もし、ビッグクラブで若手としてやり直せるなら、おそらく他国への移籍を志願するだろう」
 
 だが、ランドルを含めたこれらのクラブを離れた選手たちは、最終的にはアーセナルでプレーできるレベルの選手ではないと判断されただけである。フランス人の老将は、その選手が「できる」と感じたら、積極的に起用していたのではないだろうか。
 
 それを証拠に、この夏に下部リーグのボルトンから加入した20歳のロブ・ホールディングは開幕から3戦連続で先発起用され、指揮官は手放しで褒めちぎっている。
 
 アレックス・チェンバレンやセオ・ウォルコット、カラム・チェンバースという選手たちも十代後半で加入して以来、一度もレンタル移籍を経験していない。
 
 古い話でいえば、パトリック・ヴィエラは20歳、ティエリ・アンリは22歳でチームにやって来たが、彼らも即戦力として扱われた。つまり、実力がある選手はトップレベルで試合に出場しているのである。
【関連記事】
【日本代表】シュツットガルト移籍の浅野拓磨が代表に合流。「チームとA代表で全力を尽くして、アーセナルに戻れたら…」
「史上最高額移籍」の秘話。ユーベとマンUが合意後、ポグバが一瞬の躊躇を…
浅野を巡ってヴェンゲルに“抗議”の直電。ハリルホジッチ監督がナーバスになるワケとは?
ラニエリが攻守に奔走した岡崎を大絶賛!「シンジのレスターでのキャリアでもベスト」
本田が再び出番なしのミラン、退場者2人を出してナポリとの乱打戦を落とす
香川フル出場のドルトムント、白星発進! マインツは交代出場の武藤がゴール!!
理想的な形でレスターが今シーズン初勝利! 岡崎は攻守に存在感を見せ、拍手喝采を受ける!

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ