湘南――菊池、長谷川、神谷による左サイドからの打開は収穫に挙げられる。ただ長身のGK村山が167センチの関根に空中戦で競り負けては…。
【チーム採点・寸評】
湘南 5
序盤はプレッシングがハマり、相手の自由を奪うことに成功した。それだけに8分という開始早々の時間帯に、村山のミスから与えた先制点は痛恨と言えた。完全に気落ちして2点目も与えた選手たちだが、前半終了間際に1点を返して挽回する。
それでも運動量の落ちた後半途中からは、個の力の差を突き付けられ、計4ゴールを許してしまった。長谷川の左シャドー、それに“湘南デビュー”したジネイがさっそく機能した点は収穫に挙げられる。
【湘南|採点・寸評】
GK
1 村山智彦 4
GK西川からのロングフィードに対し、関根に競り負け先制点を献上。バウンドが思ったほど伸びなかったとはいえ、184センチのGKが167センチに空中戦で負けて失点しては、試合にも勝てない。味方に与えた精神的なダメージも大きかった。
DF
4 アンドレ・バイア 5.5
前を向いた守備は力強さがあり、李を振り向かせなかった。それでも相手にスピードに乗られた時に後手を踏んでしまった。4失点したことを考えると、減点せざるを得ない。
6 三竿雄斗 5
途中までは素早いチェックから相手の良さを消して対応できていたものの、途中から球際で競り負けるシーンが増え出した。混戦から決められた42分の武藤のゴールは、なんとかして抑えたかった。
36 岡本拓也 5
守備面では、1対1の局面で持ち味である粘り強さを発揮していた。しかし、フィードなどビルドアップ面で、“ここぞ!”という時にミスが見られた。今季、浦和からレンタル中の立場。所属元に、もっとアピールしたかった。
MF
10 菊池大介 6
再三にわたり精力的にドリブルを仕掛けて、44分には大槻のゴールにつながるクロスを放った。躊躇わない思い切ったプレーを続けて繰り出せており、もっと彼にボールを集めても面白そうだ。
16 石川俊輝 5.5
相手のボランチに常に主導権を握られてしまった。シュートを2本放ったものの、得点につながるような決定的な仕事をできなかったのは残念。
28 神谷優太 6
ミスが少なく、四方八方に的を絞らせず上手くパスを散らしていた。惜しいミドルを放つなど気も吐いた(決めていれば……)。長谷川、菊池との3人の連係から左サイドを崩せた点は、チームとしても収穫に挙げられる。
15 長谷川アーリアジャスール 6(53分 OUT)
確実にボールが収まった。しかも相手が嫌がる高いポジションで。それにより同サイドにいた菊池や神谷の思い切ったアタックを引き出すことに成功。内転筋を痛めて途中交代になったが、「走る分には問題なかったが、パスを出した時に傷みを感じた」。ちょっと心配だ。