【2015-16シーズン総括】長友、吉田、W酒井――欧州日本人選手の通信簿(GK&DF編)

カテゴリ:ワールド

松澤浩三・片野道郎・遠藤孝輔・山口裕平

2016年05月21日

スタメン定着も課題を残した酒井宏、上々の1年目だった太田。

多くの課題を残したが、守備時には欧米の選手を凌駕する強さを見せるなど、同時にさらなる可能性も感じさせた。キッカー誌の平均採点は4.06(採点は1~6で数値が小さいほど高評価、4が及第点)。 (C) Getty Images

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DF
酒井 宏樹
ハノーファー(ドイツ)
26 試合・1得点・0アシスト
 
△可もなく不可もなし
 
 ドイツ代表歴を持つ新戦力のオリバー・ゾルクとの定位置争いを制し、右SBの一番手としてシーズンを通して奮闘した点は高評価に値する。しかも最後の3か月は、筋肉系のトラブルを抱えながらのプレーだったという。
 
 31節のインゴルシュタット戦では右足で豪快なシュートを叩き込み、同点ゴールを決めた清武とともに称賛を浴びた。
 
 とはいえ、及第点以上の評価はつけられない。
 
 警告がわずか1回とクリーンなディフェンスを見せていたものの、ポジショニングのミスやマークすべき相手に振り切られるシーン、逆サイドからのクロスに対する拙い対応が散見されたのも事実。課題のクロス精度が改善される兆しもなく、3シーズン連続でアシスト0に終わった。
 
 来シーズンの2部行きが決定しているハノーファーとの契約は、今シーズンいっぱいで満了。トップリーグでの戦いを臨む本人の意向もあり、4年を過ごしたクラブからの退団が有力視されている。(遠藤孝輔)

シーズン途中での加入ながら、すぐにフィットした点は高く評価できる。次なる課題は、チームへの貢献度、影響力を高めることだ。 (C) Getty Images

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DF
太田 宏介
フィテッセ(オランダ)
16試合・0得点・3アシスト
 
○よくできました
 
 今年1月にFC東京から加入し、以降のリーグ戦全16試合(出場停止となった1試合を除く)で先発起用され、左SBのレギュラーとして不動の地位を築いた。
 
 加入直後からレギュラーに抜擢され、シーズン終了まで起用され続けたことからも、彼が高い評価を得ていたことが窺い知れる。
 
 2月中旬の試合で初アシストをマークすると、ゴールこそならなかったものの、シーズン終了までに3つのアシストを記録。正確無比な左足を武器にした太田の攻撃性は、オランダでも通用することを証明してみせた。
 
 残念だったのは、彼が加入して以降、チームが成績を落としてしまったことだろう。後半戦開始時には5位と、ヨーロッパリーグ出場権を懸けたプレーオフを狙える位置に付けていたが、以降は4勝しか挙げることができず、最終的に9位まで順位を落としてしまった。
 
 来シーズンは、チームの主力としてシーズンを通して出場を続け、攻撃面でチームへの貢献度を高めて、上位進出を狙いたいところだ。(山口裕平)
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