自身の存在価値を証明したゲッツェ。
個人に目を向ければ、バイエルンで出場機会を得られていないゲッツェがゴールという結果を残したことが、ドイツにとっては何よりの朗報だった。単独での状況打開、フィジカルコンディションなど調整は必要だが、改めて能力の高さを示した。
また、軽快な動きで攻守に貢献していたのがドラクスラーだ。ボールを持たないとゲームに絡めない悪癖は解消され、ダイナミックなドリブルで攻撃にアクセントを加えていた。
特にチーム3点目のシーンで披露した3人を置き去りにするドリブルと完全に相手DFとGKの意識を引き付けてからの横パスで、ヘクターのゴールをアシストしたのは見事だった。
逆にマイナス評価となったのはGKマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンだろう。足下の技術の高さは彼の武器ではあるとはいえ、リスクのある状況で無理に繋げようとするシーンが見られ、味方のプレーを困難にするだけではなく、チームに不要な不安を招いてしまっていた。
精彩を欠いたマルコ・ロイスも評価を下げた一人だ。持ち味の積極的な仕掛けは鳴りを潜め、無難なプレーに終始。おそらく本選のメンバー入りは果たすだろうが、レギュラー獲得には相当のアピールが必要になるだろう。
なお、EUROに向けた暫定メンバーは5月17日に発表予定。3月29日のアウグスブルクでのスロバキアとの親善試合後に本選メンバーが確定する。
文:中野吉之伴
【著者プロフィール】
なかの・きちのすけ/ドイツ・フライブルク在住の指導者。09年にドイツ・サッカー連盟公認のA級コーチングライセンス(UEFAのAレベルに相当)を取得。SCフライブルクでの実地研修を経て、現在はFCアウゲンのU-19(U-19の国内リーグ3部)でヘッドコーチを務める。77年7月27日生まれ、秋田県出身。
また、軽快な動きで攻守に貢献していたのがドラクスラーだ。ボールを持たないとゲームに絡めない悪癖は解消され、ダイナミックなドリブルで攻撃にアクセントを加えていた。
特にチーム3点目のシーンで披露した3人を置き去りにするドリブルと完全に相手DFとGKの意識を引き付けてからの横パスで、ヘクターのゴールをアシストしたのは見事だった。
逆にマイナス評価となったのはGKマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンだろう。足下の技術の高さは彼の武器ではあるとはいえ、リスクのある状況で無理に繋げようとするシーンが見られ、味方のプレーを困難にするだけではなく、チームに不要な不安を招いてしまっていた。
精彩を欠いたマルコ・ロイスも評価を下げた一人だ。持ち味の積極的な仕掛けは鳴りを潜め、無難なプレーに終始。おそらく本選のメンバー入りは果たすだろうが、レギュラー獲得には相当のアピールが必要になるだろう。
なお、EUROに向けた暫定メンバーは5月17日に発表予定。3月29日のアウグスブルクでのスロバキアとの親善試合後に本選メンバーが確定する。
文:中野吉之伴
【著者プロフィール】
なかの・きちのすけ/ドイツ・フライブルク在住の指導者。09年にドイツ・サッカー連盟公認のA級コーチングライセンス(UEFAのAレベルに相当)を取得。SCフライブルクでの実地研修を経て、現在はFCアウゲンのU-19(U-19の国内リーグ3部)でヘッドコーチを務める。77年7月27日生まれ、秋田県出身。