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J1で5位でも“スタイルが見えない”とばっさり。岩政大樹が目ざしたものとは?「積み上げていくしかない。諦めずにトライし続けた」

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2023年12月05日

「辿り着いたのが優磨と垣田の2トップ」

鈴木(左)はキャリアハイの14得点。不動のエースとして奮闘した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 3月に入ると長いトンネルに入り込み、横浜、広島、柏レイソル、ヴィッセル神戸に4連敗。神戸に1-5で大敗した際には、岩政監督解任論も一気に高まった。

 そこで指揮官は、鈴木と垣田を2トップに配した4-4-2にシフト。もちろんビルドアップを諦めるつもりはなかったが、2人の推進力でグイグイと押していく形で得点力アップを図った。それがすぐさま結果につながり、最悪の状況を脱することができた。

「『原点回帰』みたいな言われ方をしましたけど、僕は、蹴って走ってゴールといったスタイルに転換したつもりはない。選手同士の個性を最も出せる形を模索し、辿り着いたのが、優磨と垣田の2トップだったんです」
 
 岩政監督はこう語ったが、確かに鈴木がそこからゴールを量産し始め、チームの結果もついてきた。この事例に象徴される通り、岩政大樹という指揮官は常に「個の成長」に重点を置く傾向が非常に強かった。

 ビルドアップに強くこだわったのも「選手たちが今のサッカー界で生き抜いていくうえでマスト」という根強い考えがあったのだろうし、松村優太や藤井のような槍タイプのウインガーに中央での仕事を求めたのも、「将来を考えると必ず行き詰まるから、今ここで課題を克服しておかなければいけない」という親心だったに違いない。

 個々にフォーカスした結果、鈴木はJリーグでキャリアハイの14ゴールを挙げ、佐野や関川郁万、早川友基、松村ら若い世代も大きく飛躍した。けれども、「目先の勝利」「タイトル」を義務付けられる鹿島の指揮官は、それだけでは足りなかったのだ。

※第1回終了(全3回)

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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