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J1で5位でも“スタイルが見えない”とばっさり。岩政大樹が目ざしたものとは?「積み上げていくしかない。諦めずにトライし続けた」

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2023年12月05日

1年目は2勝6分2敗

開幕戦で白星発進。だが、その後はしばらく苦しい時間が続いた。写真:滝川敏之

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 高校と大学で短期間、指導しただけの新人監督がそれだけの大仕事をして、結果も残すというのは至難の業。実際、2022年の後半は思うように結果が出なかった。

 初陣となったアビスパ福岡戦を2-0で勝った後は、7戦未勝利。最終的に岩政体制ではリーグ戦で2勝6分2敗の戦績でシーズンを終え、ヴァイラー前監督を解任した時点と同じ4位だった。

 これは岩政監督自身も不本意だったに違いないが、半年間で成果が出ないこともある程度、分かっていたはず。勝負を懸けて2023年に挑むことになった。

 真価の問われるシーズンに向けて、鹿島は戦力の入れ替えを実施。和泉竜司、三竿健斗、エヴェラウド、キム・ミンテら経験豊富なプレーヤーが去り、鹿島OBの昌子源、植田直通、垣田裕暉が加入。さらに佐野海舟、知念慶や藤井智也といった面々が移籍してきた。

 問題があるとすれば、外国人選手か。前年から重用していたディエゴ・ピトゥカは戦力化できていたが、アルトゥール・カイキはザーゴ監督、エレケはヴァイラー監督がそれぞれ連れてきた選手で、起用法に難しさを感じていたのではないだろうか。

 限られた資金面で、エヴェラウドや上田綺世のようなFWを獲れなかったのも痛かった。計算できる点取り屋は鈴木優磨ただ1人。そこは紛れもなく大きな問題点と目された。
 
 そういったなかでも、岩政監督はJ1実績の乏しい若手を積極起用しながら、チーム作りを進めていこうと決断。立ち上げの時期から怖がらずにボールを動かし、ビルドアップするというスタイルにもチャレンジ。これまでの鹿島に足りなかった部分を伸ばそうと試みた。

「過去のウチは、ビルドアップに取り組まなかった監督も、途中でやめた方もいると聞いています。プレシーズンの練習試合で負けが続いた時には『やめたほうがいいんじゃないか』と言ってきた主力もいました。

 でもウチのような茨城の地方クラブは、お金を使って大胆な補強はできない。コツコツと積み上げていくしかないと思って、僕は諦めずにトライし続けました」と、彼は神妙な面持ちで言う。

 不穏な空気も漂うなか、シーズンがスタート。京都サンガF.C.との開幕戦こそ2-0で白星発進したものの、続く川崎戦では終盤までリードしながら1-2でまさかの逆転負けを喫してしまう。
 
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