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【新企画|今日の誕生日】3月3日/日本を魅了し、リードした2人の世界的名手――ジーコ&ストイコビッチ

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2016年03月03日

2人の恩人が日本で競い合い、手を取り合う日は到来するか。

憧れのプラティニ同様の優雅さとクレバーさを擁したピクシー。彼にはさらに、強さも備わっていた。それがあったからこそ、大きく変動していくサッカー界のトレンドに適応し続けられたのだろう。 (C) Getty Images

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 常にクラブの中心として結果を出し続けたジーコ。若きチームメイトたちに技術や戦術だけでなく、プロの何たるかを教授し、93年にJリーグが開幕すると、チームを初代王者に導き、全ての仕事をやり終えて、94年夏に2度目の現役引退を決意した。
 
 ジーコと入れ替わるようにJリーグに参戦したピクシーだったが、しばらくはチームのサッカーに馴染めず、苛立ちから警告、退場を繰り返し、戦力として計算できない存在と見られており、多く所属した外国人選手のなかでの序列も決して高くなかった。
 
 しかし、95年にアーセン・ヴェンゲルが監督に就任すると、全幅の信頼を受けて完全復活。ファンタジー溢れるプレーでゴールを生み出すとともに、チームを上位に押し上げ、2001年夏の現役引退までに、2度の天皇杯優勝を果たした。
 
 引退後も鹿島の総監督を務め、チーム強化など多岐にわたる仕事を果たしたジーコ同様、日本を「名古屋は第二の故郷」と呼んだピクシーは当然、ユニホームを脱いだ後も、グランパスとの絆を持ち続けた。アドバイザーを経て、08年からは監督に就任。ピクシー改め「ミスター」は2年後、クラブ初のリーグ優勝をもたらした。
 
 ともに引退後もクラブの栄光に大きく貢献したが、ジーコはさらにそこから日本代表監督にまで昇り詰めた。日韓ワールドカップの興奮の余韻が残る、2002年夏のことである。
 
 ジーコジャパンについては、数々の歓喜の瞬間はあったものの、どうしてもドイツ・ワールドカップでの失望の記憶が上回り、指揮官へのネガティブなイメージが今なお消えない部分があるが、ジーコによって日本が得た多くの恩恵を決して忘れるべきではない。
 
 一方、ピクシーはブラジル・ワールドカップ後にアルベルト・ザッケローニの後任候補として名前が挙がり、自身もやる気を見せたものの、日本サッカー協会の求める条件を満たすことはできなかった。
 
 現在、2人は直接、日本サッカーとの絡みはない。ジーコはFIFA会長選挙への立候補の際、日本からの協力を得られなかったと愚痴をこぼすなど、その関係は冷えてしまっているのか……。一方、ピクシーは今、中国スーパーリーグの広州富力を率いており、一時は名古屋からの戦力の引き抜きも噂された。
 
 89年にウディネで行なわれたジーコの引退試合ぐらいでしか、直接対峙したことがない日本サッカーの功労者2人が将来、再びこの2人が日本に降り立ち、競い合ったり、あるいはともに手を取り合ったりする機会は訪れるだろうか。
 
 最後に、ジーコ63歳、ピクシー51歳の誕生日に、改めて祝福の言葉を送りたい。

Happy Birthday !! (C) Getty Images

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